格安・SIMフリースマホはLTEを使いきれているのか?対応する電波の違いで差がでるLTE通信

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今、人気上昇中なのが、SIMフリースマホだ。自分の好きな格安SIMカード(通信プラン)が選べて使えるとあって、通信コストの削減や不要なアプリがインストールされていないことなどから利用者が増えているようだ。
さらに最近では、3G通信だけなく、LTE通信にも対応した機種が登場しており、いよいよSIMフリースマホ時代の到来も間近という感じだ。

LTE対応の始まったSIMフリーススマホだが、どれでもキャリアで購入するスマホのようにLTEが十分に使えるとは限らない。

実は、スマホには、通信を受信する電波の周波数帯(対応バンド)がある。これが、キャリアで販売されるスマホと、SIMフリースマホで違っている場合があるのだ。

●スマホが使える電波には種類(周波数帯)ある
スマホで使う通信では、3GやLTEといった規格のほかに、キャリア毎に使える電波(周波数)が決まっている。
例えば、「よく電波が入る」とキャリアでアピールしている「プラチナバンド」と呼ばれている電波。これには、700MHz、800MHz、900MHzなどいくつかの電波(周波数)がある。またLTEの電波には、プラチナバンド以外にも、高速通信に強い2.1GHz帯や、1.5GHz帯、1.7GHz帯などの電波もある。

詳しく書くと難しくなるので、ざっくり簡単に説明したい。
1つの電波では、今の様にどこでも使えて、高速なLTE通信を実現するのは難しい。そこで各通信キャリアは、複数のLTE通信の電波を使って、快適なLTE通信を実現しているのだ。
つまり、速度の速い高速LTE電波と広いエリアで電波が入りやすいプラチナバンドのLTE電波をつかって、各キャリアは快適で安定したLTE通信を提供している。

格安のSIMカード(通信プラン)やSIMフリースマホで、「ドコモのXi通信網に対応」などと表示されているのは、こうしたNTTドコモのLTE電波に対応しているということなのだ。

●NTTドコモ回線を利用する格安SIMの電波はほぼ万全
MVNOの格安SIMカート(通信プラン)は、主にNTTドコモ回線を利用しているので基本的には問題なく、まったく同じとは言えないが、ほぼNTTドコモのLTEおよび3G通信の品質を利用できる。

主なMVNO提供のSIMカードが対応する電波(周波数帯)
・LTE
 Band1 (2100MHz)  75Mbps エリアが広い
 Band3 (1800MHz)  150Mbps 東名阪エリア
 Band19 (800MHz)  37.5Mbps エリアが広い
 Band21 (1500MHz) 112.5Mbps 速度が早い

・3G(W-CDMA方式)
 Band1 (2100MHz) FOMAサービスエリア
 Band6 (800MHz) 800MHz帯再編終了前のFOMAプラスエリア
 Band9 (1700MHz) FOMA 関東・東海・近畿地域
 Band19 (800MHz) 800MHz帯再編終了後のFOMAプラスエリア

これなら、バッチリ使えると誰しもが思うだろう。
ところが、ここに落とし穴がある。

●LTEのすべての電波に対応してないスマホやタブレットがある?
NTTドコモだけでも、4つのLTE電波がある。NTTドコモが提供するスマホは、当然、すべての電波もしくは、快適に利用できる重要な電波を受信できるようになっている。

ただ、4つすべてを受信できなくても、都市部などで高速な通信ができる電波(2.1GHz帯- Band1)と、地方や広い地域で受信できる電波(800MHz帯- Band19)の2つが受信できれば、かなり満足できるLTE通信は利用できる。

しかし、海外仕様のSIMフリースマホやSIMフリータブレットは、広域エリア側の通信電波に対応してないケースも多いのだ。

●国内販売のSIMフリー端末の対応状況はどうなのか?
国内で取り扱われている主なSIMフリースマホの対応状況を確認してみよう。

GoogleのSIMフリー版Nexus 5は、Band1とBand3に対応。
LG G2 miniやfreetel LTE MXは、Band1、Band3、Band19に対応している。

これに対し、iPhone 6は、 Band1、Band2、Band3、Band4、Band5、Band8、Band13、Band17、Band18、Band19、Band20、Band23、Band26と幅広い周波数帯に対応。
iPhone 6は、ドコモ系の電波Band1とBand3、Band19に対応していることがわかる。

このように一口にLTE対応のSIMフリースマホといっても、対応する電波に違いがあるのである。
もちろん。通信はLTEだけでなく、3G通信も利用できるので、対応するLTE電波(周波数)が少ないからといって通信ができないといったケースにはならない。ただ、対応周波数が少ないSIMフリースマホやSIMフリータブレットなどでは、LTE通信が国内キャリアのスマホより速度や対応エリアの差がでてしまうケースがあることは理解しておこう。

便利なSIMフリースマホや格安スマホの購入では、できれば対応している通信の電波(周波数)に少し気を配ったり、詳しい人に相談したりするとよいだろう。


甲斐寿憲