Xperiaのカメラはこうなるべき?これからは高画質な「自分撮りスマホ」の時代

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今や毎日の生活に欠かせない存在となっているのがスマートフォンとソーシャルサービス(SNS)だ。スマートフォンで日常の写真を撮影して、SNSに写真をアップロードして楽しんでいる人も多いことだろう。最近ではスマートフォンのカメラ性能も格段によくなっており、ぱっと見ただけではデジカメで撮影したかと見間違えるほど高画質な写真を撮影することもできるようになっている。

ドコモとauが発表した2014年夏モデルのスマートフォンのカメラ性能も昨年までのモデルより大きく進化している。カメラ画素数はソニーモバイルの『Xperia Z2』が20.7メガピクセル、サムスン電子の『GALAXY S5』は18メガピクセルだ。これだけ高性能なカメラを搭載していれば、デジカメ不要で風景や食事などの写真を手軽に美しく撮影することができるだろう。

●世界で増えている自分撮り! 世界のトレンドは「自分撮りスマートフォン」
とはいえスマートフォンで撮影する写真は、なにも風景や食事ばかりではない。実はフロントカメラを使った「自分撮り」が世界中では増えており、ソーシャルサービスに自分の写真をアップするケースを多く見かけるようになっている。

そんなフロントカメラ利用者の増加を受けて、ここのところ新興メーカーから気になるスマートフォンが次々と発売になっている。それはフロントカメラを高画質化した「自分撮りスマートフォン」とも呼べる製品だ。

●自分撮りでもパノラマ撮影!続々と登場している「自分撮りスマートフォン」
例えば5月7日にファーウェイが発表した『Ascend P7』は、13メガピクセルのメインカメラに対し、自分撮りのフロントカメラも8メガピクセルと高画質なカメラを搭載している。しかもそのフロントカメラは5層レンズ、F値は明るい2.4と、ミッドレンジクラスのスマートフォンのメインカメラを超える性能だ。さらに驚くのは、フロントカメラでもパノラマ撮影が可能となっており、ソファーに数名が座っていても全員を自分撮りすることができるのだ。


フロントカメラ機能を大幅に強化したAscend P7


●既存の人気機種はメインカメラ重視で、まだ自分撮りが弱い!
これに対し、日本でも発表された最新の夏モデル2機種のフロントカメラは、Xperia Z2が2.2メガピクセル、GALAXY S5が2メガピクセルと、画素数はメインカメラの数分の1でしか無く、画質は低い。写真の写りの良さで定評のある『iPhone 5S』でさえも、フロントカメラは1.2メガピクセルに留まっている。

大手の人気スマートフォンはメインカメラの高画質化を進めている反面、フロントカメラの画質については低いままなのだ。

●世界初の「前後デュアル13メガピクセルカメラスマートフォン」まで
ファーウェイのこのフロントカメラ強化の動きは、実は新興メーカーがすでに昨年後半から手掛けている。欧米や日本ではまだほとんど知られていないメーカーから驚くようなフロントカメラを搭載した製品がいつくか登場しているのだ。

中でもThlが2013年秋に発売開始した『W11』はメインカメラ、フロントカメラともに同じカメラモジュールを搭載。フロントカメラも13メガピクセルという、世界初の「前後デュアル13メガピクセルカメラスマートフォン」だ。中国では人気製品となり、2014年には早くも後継モデルも登場している。

●女性に人気 究極の「自分撮りスマートフォン」
このスマートフォンによる自分撮り、実は男性よりも女性のほうが多いようだ。確かにアイドルや芸能人の著名なブログを見ても、女性タレントたちは積極的に自分の顔写真をアップしている。このような女性の自分撮り需要に応じ、新興メーカーの中には自社のスマートフォンラインナップを「ハイエンド」「ミッドレンジ」「エントリー」の3種類だけではなく、新しく「女性向け」というカテゴリの製品を加えるところもでてきている。もちろんその女性向けスマートフォンはデザインが美しいだけではなく、フロントカメラ画質も高い。

このトレンドの究極を行くのがDoovというメーカーだ。Doovは一貫して女性向けスマートフォンを製造販売している「女性向け端末専業メーカー」である。同社はフロントカメラの強化をいち早く行っており、新製品発表時にはフロントカメラを使った自分撮り写真コンテストも開催している。中国の量販店のDoovの販売ブースには鏡が置かれており、自分の顔とフロントカメラでの写り具合を比較できるようにしているほどだ。


Doovの販売ブースには鏡を設置、フロントカメラの写り具合をチェックできる


中国などではこのように「女性向けスマートフォン」で最も重要視されるのがフロントカメラ画質になっている。だがよくよく考えてみればフロントカメラ需要は何も女性だけのものではない。男性でも自分一人だけの写真を撮影することはあまり多くないかもしれないが、複数で集まった集合写真を撮ったり、背景の中に自分をさりげなく入れたりする写真を撮影するなど、フロントカメラを活用するシーンは多い。また親子であれば子供と自分を一緒に写すことも毎日のようにあるだろう。

そのためターゲットを女性に絞らないスマートフォンの中にもフロントカメラを強化した製品が増えている。面白い存在としてはメインとフロントのカメラ両方を強化するのではなく、1台のカメラを回転式にして両用できるスマートフォンも登場した。OPPOの『N1』は前後に270度回転する13メガピクセルカメラを搭載しており、そのギミックから欧米でも大きな話題となっている。


フロントカメラが回転するOPPO N1


ソーシャルサービスの普及拡大はこのようにスマートフォンのカメラの役割にも新しい変化を与えているわけだ。これはスマートフォンの大画面化やタブレット利用者の増大も影響している。大きな画面を利用できるようになったことで、フロントカメラで撮影した写真の画質を気にする人も増えているのである。

メインカメラは高性能、フロントカメラはオマケ、という時代は終わり、ソーシャル時代のスマートフォンはフロントカメラでも綺麗な写真が撮れることが求められるようになっていくだろう。スマートフォンのカメラの高画質・高機能化はこれからもまだまだ進んでいくだろうが、これからはメインだけではなくフロントカメラの高性能化競争が過熱しそうだ。


山根康宏