美容を目的とした整形手術が“ブーム”となる韓国で、術後の副作用に悩まされている人が、ここ数年で急増していることが分かった。

韓国与党セヌリ党のキム・ヒョンスク議員は18日、韓国消費者院から提出された資料「整形手術副作用被害救済受け付け状況」を分析した結果を発表した。

それによると、2008年の整形手術による副作用被害件数は42件だったが、2012年は130件となり、4年間で3倍に増えていた。

副作用が報告された具体的な部位は、二重手術が74件ともっとも多く、次いで鼻(68件)、脂肪吸引(42件)、顔面輪郭整形(35件)となった。副作用の主な症状は、肥大症(70件)、傷跡(68件)、炎症ならびに感染(56件)、客観的な効果不十分(39件)など。また、これらの副作用に苦しんでいる人の大半は、美容に関心の高い20〜30代の女性だった。

なぜ副作用を訴える人が増えているのだろうか? 主な原因に、医師の説明不足があるとみられている。医師は整形手術を行う患者に対して、事前に手術方法や術後の状態、副作用が発生する可能性などを説明しなければならないが、調査では十分な事前説明があったと答えた人は3割にも満たなかった。

キム議員は、今回判明した整形手術の副作用被害件数は「氷山の一角」であり実際はこれよりも遙かに多いと指摘。「酷い副作用が続出している医療機関の名簿を公開するなど、論議する必要がある」と主張した。

「リーズナブル」や「手軽さ」ばかりを謳う整形医療マーケティングには、十分注意が必要だ。

・参照:KBS
・参照:MKニュース

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