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【世界ゴルフ新潮流】

【宮崎氏コラム】低迷続く男子ツアーに新展開 “経営再建のプロ集団”はどんな打開策を使うのか

 米・イラン戦争による多方面への影響を、連日マスコミが報じている。日本は原油輸入の90%以上を中東に依存している。その重要なルートであるホルムズ海峡が戦争で封鎖され、「油」がほとんど入ってこないことが懸念されているが、ゴルフ業界も「油」と無関係ではない。

 例えば、クラブのカーボンシャフトやグリップ、シューズ、グローブなどに加え、ゴルフボールのカバーやコアなどにも石油由来の材料が使われている。ゴルフ場なら風呂を沸かすためには重油がいるし、芝を育成するための肥料や除草剤などの農薬、それらを均一にまくための散布機やゴルフカートも同様。さまざまな資材を運ぶための物流コストにも波及する。ゴルフ産業にとっても「石油」は重要かつ必要不可欠な資源である。

 では、具体的にどんな影響を受けているのか。取材してみると、現在のところは実態として浮かんでこない。

 国内大手メーカーのダンロップスポーツマーケティングでは、「現状それに類した価格の値上げや、資材の仕入れに影響はありません。影響が出てくるとすれば、この先の(戦争の)情勢次第かと思われます」と言う。これは他のメーカーも同様だ。

 この春アジアンツアーの「インターナショナルシリーズ・ジャパン」を開催したカレドニアンGC(千葉県山武郡)の渋谷康治社長は「まったく影響はありません。うちは、それ以前に先を見据えて農薬なども仕入れていますし、原油価格が上がっているわけでもないので、プレー代も現状のまま。言えるとしたら早めの対策が必要なのではないでしょうか」と言う。

 業界は至って冷静だが、イランに戦争を仕掛けた米国の大統領は気まぐれトランプだ。数日前から行っている戦争終結協議は今も継続中で、たとえ合意したとしても、いつ崩壊するかわからないとの見方が根強い。本当の危機は、今後の中東情勢の展開次第であり、それは誰にも読めない。

 石油不足が続けば、「油」の価格が押し上げられ、プレーフィそのものや飲食代、ゴルフ用品、ガソリン代の値上げにもつながりかねない。そうなれば、ゴルフ場へ足は遠のき、ゴルフ熱も冷め、ゴルフ人口のベースになっていた団塊世代が75歳以上の後期高齢者になるゴルフ業界の「2025年問題」に追い打ちをかけることが予想される。 国内ではここ数年で200ものゴルフ場が閉鎖となり、今後さらに、同数程度のゴルフ場が消失するという予測もある。それはゴルフ場だけの問題ではない。

 業界全体として年配者や若者、女性を意識したサービスやシステムなど、大胆な改革が必要だろう。今回の石油問題は、それを突きつけられたと言えるのではないか。

(宮崎紘一/ゴルフジャーナリスト)