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ホルムズ海峡の事実上の封鎖で立ち往生していた日本向け原油タンカーが伊勢湾に到着しましたが、中東情勢の先行きは依然不透明です。ナフサ高騰の影響で、大手スーパーでは売り場に変化が現れました。消費者の行動の変化も求められているのかもしれません。

■戦闘地域で耐え…初めて海峡を脱出

25日午前、伊勢湾内。ミサイルなどが飛び交った地域から帰ってきました。ホルムズ海峡を通過したIDEMITSU MARU。名古屋港にある製油所に向けて、伊勢湾を北上しています。

非常事態に見舞われたのは2月末。アメリカとイスラエルがイランを攻撃し、イランはホルムズ海峡を事実上封鎖しました。

IDEMITSU MARUはペルシャ湾での立ち往生を強いられました。その後2か月間も戦闘地域で耐え忍び、4月28日、日本向け原油タンカーとして初めて海峡を脱出。日本で消費される原油約1日分を積み、約1万2000キロ離れた日本にたどり着きました。

この日の午後5時ごろ、IDEMITSU MARUと受け入れ基地の伊勢湾シーバースが、原油を送るためのパイプでつながっていました。2隻目の原油タンカー(ENEOSグループ)もホルムズ海峡を通過し、日本に向かっています。

■トランプ氏「合意急ぐべきでない」

こうしたなか、アメリカのトランプ大統領の態度は定まっていません。23日、SNSに戦闘終結に向けた合意案について「最終調整の段階にある」と投稿。しかし直後には「さよなら」の一言と共に、アメリカ軍がイランの船を爆撃するイラストを投稿しました。

さらにその後、SNSで「交渉団に合意を急ぐべきでないと伝えた」と明らかにしました。中東情勢の先行きは依然として不透明です。

■価格上昇…包装資材を見直し

こうしたなか、日本国内でも影響が表面化してきています。大手スーパーでは売り場に変化が現れました。

東京・大田区のイトーヨーカドー大森店では、色つきの容器に入っているお肉が、一部商品では白い容器に変更されています。ほかにもプラスチック製のフタがラップフィルムになるなど、ナフサ高騰によって価格が上昇した包装資材の見直しを始めました。

麺をリニューアルしたという冷やし中華やうどんは、物価高のなか、包装を工夫して価格を据え置きました。帯状のフィルムからシールに変更するなどして、コストの上昇を抑えたのです。

買い物客(80代)
「特に違和感はないです」

買い物客(50代)
「パッケージを変えることによって、お値段据え置きの方が助かります」

■関東で回収されたトレーは1日9トン

企業側の工夫が進むなか、我々消費者にもできることがあります。茨城・八千代町にある、エフピコの関東リサイクル工場を訪ねました。

エフピコのサステナビリティ推進室ジェネラルマネージャー・冨樫英治さん
「こちらのトレーは、関東のスーパーマーケットの店頭で回収されたものです」

大量の袋に詰められているのは、回収された食品トレー。関東だけで 1日約9トンになるといいます。手作業で一つずつ、白いトレーと色のついたトレーを選別。回収されたトレーは粉砕や洗浄などの過程を経て、もう一度食品トレーとして生まれ変わります。

■リサイクルでナフサ使用量を半減

工場を運営しているのは、約1万2000種類のトレーを生産し、シェアの30%ほどを占める大手生産メーカーのエフピコです。

冨樫さん
「自社でリサイクルすることで、再生原料が手に入ります。原油高騰の影響は比較的(同業他社より)低い」

リサイクルすれば、ナフサの使用量を約半分にできます。現在の回収率は生産分の30%ほどに達しているといいます。冨樫さんは「消費者の方のご協力がないと成り立たない事業なので、ご協力をお願いしたいと思います」と呼び掛けます。

イラン情勢の出口が見えない中、消費者の行動の変化も求められているのかもしれません。

(5月25日『news every.』より)