人気子ザル「パンチくん」のサル山に侵入、着ぐるみ姿の米国籍名乗る男ら逮捕…“柵越え”はどんな罪?
千葉県市川市動植物園で5月17日、人気の子ザル「パンチ」くんが暮らすサル山に、キャラクターの着ぐるみ姿の人物が侵入し、警察が威力業務妨害の疑いで緊急逮捕した。
FNNプライムオンラインによると、米国籍を名乗る20代の男性2人が、黄色い着ぐるみを着てサル山に侵入したという。
また、読売新聞オンラインは、男性らが柵を乗り越えてサル山に入ったと報じた。驚いたサルたちは山の上に避難したという。
パンチくんは、オランウータンのぬいぐるみと過ごす姿がSNSで話題となり、「会いに行ける人気者」として来場者を集めていた。今回の騒動を受け、園は観覧エリアを一時閉鎖。動物への影響を心配する声も広がっている。
こうした行為は、どのような刑事責任が問われるのか。刑事弁護に詳しい冨本和男弁護士に聞いた。
●「建造物侵入罪」に問われる可能性も
──今回のケースでは「威力業務妨害」で緊急逮捕されたようですが、今後、別の罪に問われる可能性もありますか。
ありえると思います。正当な理由がないのに、人の看守(管理)する建造物に侵入した場合には、建造物侵入罪(刑法130条前段)が成立する可能性があります。法定刑は「3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金」です。
ここでいう「建造物」には、これに付属する囲繞地(いにょうち)も含まれます。
囲繞地とは、塀や柵、門などで区切られ、建物に付随する場所として管理されている土地のことをいいます。
今回、サル山は柵で囲われ、一般来園者が立ち入れないように管理されていたとみられます。そのため、建造物に付属する囲繞地にあたると考えます。
──逮捕後、身柄拘束が長引く可能性もあるのでしょうか。
それもありえます。逮捕された場合、まず最大72時間、身柄を拘束されます。
その後、裁判所が勾留を認めれば、原則10日間、さらに延長で最大10日間、あわせて最大20日間の勾留となります。
さらに起訴された場合、保釈が認められない限り、判決まで身柄拘束が続く可能性があります。
【取材協力弁護士】
冨本 和男(とみもと・かずお)弁護士
債務整理・離婚等の一般民事事件の他刑事事件(示談交渉、保釈請求、公判弁護)も多く扱っている。
事務所名:法律事務所あすか
事務所URL:http://www.aska-law.jp
