Appleの「ショートカット」は手軽な自動化ツールですが、処理が増えるほど画面上のブロックが長くなり、どこで何をしているのかを把握しづらくなります。そこで独自の言語で記述し、Appleデバイスで動くショートカットを作成できる「Cherri」が公開されています。

Scale Your Siri Shortcut Projects | Cherri

https://cherrilang.org/



electrikmilk/cherri: Siri Shortcuts Programming Language

https://github.com/electrikmilk/cherri/

Cherri Playground

https://playground.cherrilang.org/

Playgroundでコードの記述やビルド、および共有リンクの発行が可能です。



コードはGo言語に似た構文で、例えば以下のようなコードになります。


/* Hello, Cherri! */
#define glyph smileyFace
#define color yellow

@message = "Hello!"
alert("Message: {@message}", "Alert")


Playgroundでは「ビルド」アイコンをクリックすると…



簡易プレビュー画面で動作確認が可能です。



◆ローカルマシンでコードからビルド

後述のセットアップでインストールしたcherriコマンドを使うと、コードから直接ショートカットをビルドできます。macOSのローカル環境で作成した「hello.cherri」をビルドするには以下のコマンドを実行。


cherri hello.cherri


macOS以外の環境でビルドする場合、署名の有効化にHubSignを利用するため、以下のオプションを付けてビルドします。


cherri hello.cherri --hubsign


2026年05月01日現在、この署名方法ではエラーが発生し署名付きのショートカットをビルドできませんでした。オプションなしでのビルドは可能で、作成したショートカットをiPhoneに転送すれば利用できます。ただし、署名されていないショートカットはiCloud共有リンクでの配布はできません。

代替手段として、作成したコードをplaygroundのエディターにコピーし「export」アイコンをクリック。



「Download Shortcut」をクリックすると、HubSignで署名されたショートカットがダウンロードできるので、保存後iPhoneに転送します。



iPhoneでファイルアプリを開き、転送されたショートカットをタップ。



「ショートカットを追加」をタップ。



ショートカットの内容が表示されるので「完了」をタップ。



登録されたショートカットをタップすると正常に実行されました。



ソーシャル系ニュースサイトのHacker Newsでは、Cherriについての議論が行われており、「macOSのイベント駆動自動化アプリのために200本ものショートカットをCherriで構築し、ClaudeがCherriのコードをゼロから学習して書けた」との報告、「ショートカットの作成と管理は本当に面倒くさい。gitでバージョン管理もしたい。Cherriでようやくさまざまなことができるようになる気がする」という期待の声などが挙がっていました。

◆Cherriのセットアップ方法

macOS・LinuxおよびWSL2での利用となります。今回はWindows 11でUbuntuがセットアップされたWSL2上で行います。まずGo言語をインストール。


sudo apt update && sudo apt install golang-go


リポジトリからcherriをクローンします。


git clone https://github.com/electrikmilk/cherri.git


cherriフォルダに移動してビルド。


cd cherri
go build


ビルドしたcherriをbinに移動し「cherri -v」でバージョン情報を確認できればセットアップ完了です。


sudo mv cherri /usr/local/bin/cherri
cherri -v
Cherri Compiler v2.2.0