日曜日の夕方はピアノを弾く時間…森永乳業・大貫陽一社長の休日の過ごし方

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「森永おいしい牛乳」「マウントレーニア」「ピノ」「クラフト フレッシュモッツァレラ」「クリープ」など、生活に身近で健康や栄養に関わる数々の商品を展開する。社長を務める大貫陽一氏(66歳)の休日の過ごし方とは?

(撮影/西粼進也)

森永乳業株式会社

代表取締役社長

大貫陽一

59年、東京都生まれ。83年、上智大学法学部卒業後、森永乳業入社。08年、営業本部営業本部室長、10年、営業本部室長、11年、執行役員経営企画部長兼広報部長、15年、取締役 常務執行役員経営企画部長、17年、常務取締役、19年、専務取締役 専務執行役員経営戦略本部長。21年より現職。

日曜日の夕方は、ピアノを弾く時間に

4歳から始めて高校時代まで続けていたピアノを、8年ほど前から再び弾くようになりました。ショパン、ベートーベンが好きです。

弾くのは、だいたい日曜日の夕方です。なるべく聞かれたくないので、雨戸を閉めてからにしているんです(笑)。

以前はマンションに住んでいて、ヘッドホンをつけて電子ピアノを弾いていました。便利ですし、音漏れもないんですが、戸建てに引っ越しをしてアコースティックピアノを買ったら、音の違いにびっくりしてしまって。ピアノはいいな、と思いました。

弾いていると気持ちよくなります。もちろん昔のようにはいきませんから、頭で指示をしているのに指が動かなくてイライラすることもあったりするんですが、リフレッシュになります。

ときどきクラシックなどのコンサートに出かけます。写真は、ヨーロッパを中心に活動するソプラノ歌手、田中彩子さんの日本でのコンサートに伺ったときのもの。人間の声が最もいい楽器だとはよく言われますが、改めて声というのは素晴らしいなと思いました。

歌を聴くのは実は珍しくて、ピアノのリサイタルやオーケストラを聴きに行くことが多いです。かつては月に2回ほど行っていた時期もありましたが、今はちょっと難しいです。それでもチャンスを見つけて行っています。

クラシック以外も行きます。印象に強く残っているのは、郷ひろみさんのコンサート。往年のアイドルですから、さすがに年齢層は高く、落ち着いて聴けるのかと思ったら違った。

郷さんが歌い出したとたん、みんな立ち上がって踊り出したので、これにはびっくりしました。それにしても、年齢を重ねてもなお、あれだけ歌って踊れるのは、郷さんはすごいと思いました。

ブリティッシュショートヘアの猫と遊ぶ

夕方までは小一時間、散歩に出かけています。一人でいろいろな道を歩きます。同じ道はなるべく歩かないようにしていて、わざわざ隣の駅まで電車で行って、そこから歩いたりもします。

昔から歩くのが好きで、若い頃はたくさん歩いていましたが、今は7000〜8000歩にとどめています。

歩いている間は、いろんなことを考えたりしますが、スピーチを覚えたりすることも。そうすると面白いもので、実際のスピーチの際、覚えようとしていた時に見た景色が浮かんだりするんです。

あとは庭の手入れをしたり、4年前に飼い始めた猫と遊んだり。ブリティッシュショートヘアのオスです。

猫は子どもの頃から好きでした。妻もずっと猫好き。猫のいいところは、マイペースなところです。犬好きな人は、家に帰るとすぐに駆けつけてくれることが楽しいようですが、私はそれはないんです。放っておいてほしい(笑)

猫はそういう気遣いはなくて、自分が何かしたいときだけこっちに来る。それが自分に合うのだと思います。

以前は、スコティッシュフォールドという種類の猫を14年間、飼っていたんですが亡くなってしまいました。同じ種類の猫を探しに行ったら、妻と2人でこの猫を気に入ってしまったんです。妻が抱っこしたら、ゴロゴロと懐いてきたもので、この子にしよう、と。

スコティッシュフォールドはおとなしい猫で、しかも女の子でしたから、本当におとなしくて。ところが、今のブリティッシュショートヘアは男の子でまるで違います。

アニメ「トムとジェリー」に出てくる猫というとイメージしてもらえるかもしれませんが、まさにアニメそのままのワンパク(笑)。そこがまた可愛いんですが。

そして足が地面についていないと落ち着かず、膝の上でゴロゴロ言いながらソワソワしています(笑)。

時間があるときは、妻と外食にも出かけます。家で食べることができない焼肉などが多いですね。あと、私はお寿司はアラカルトで食べたいんです。そのために、わざわざ小田原のお寿司屋さんに通って、もう10年になります。年に2、3度、伺っています。

「今日、おなかにできること。」をしていきたい

森永乳業は50年以上前からビフィズス菌を研究してきた会社です。それが結実した新商品が「ビヒダス ヨーグルト Wのビフィズス菌」です。日本で初めて、ビフィズス菌により、おなかの脂肪を減らす機能と腸内環境を整える機能が報告されているヨーグルトです。

私たちのこだわりは、機能をしっかり持たせながらも、おいしさも追求すること。機能性ヨーグルトは競争が激しくなっていますが、おかげさまで「パルテノ」はじめ、とても好調です。

育児用ミルク事業から始まって、ヨーグルトやアイス、さらにはマウントレーニアのような飲料、チーズ、さらには原料や素材などBtoBの商品もずいぶんやらせていただいています。育児用ミルクの事業は海外に広げており、こちらも好調です。

日本は出生率が下がり、高齢化も進んでいるわけですが、実はこうした社会情勢の変化は、事業にも大きく影響してきます。

例えば、業務用で段ボールに入った1リットルのヨーグルトがあるんですが、これが今とてもよく売れています。ビュッフェの需要が高まっているんです。食べる人が、自分で取り分けて食べる。背景にあるのは、人手不足です。

また、小売店でも棚に品出しをする人材が減ってきています。そうすると、頻繁に出し入れすることが難しくなる。結果として求められているのが、賞味期限の長さです。賞味期限の延長競争のようなものが起きています。

育児用ミルクの事業に関連して、50年以上にわたってエンゼル110番という育児に関する無料電話相談窓口を設けているんですが、その中身も変わってきています。かつては粉ミルクをどう作るか、といった相談が多かったんですが、今はお母さんのメンタル相談が増えている。また、お父さんが電話をかけてくる。育児に参加しているんですね。

こうした時代の変化を捉えないと、ビジネスは難しくなると感じています。

実はいろいろな商品を展開していますので、一つの課題として、商品と会社が結びつきにくい、がありました。

改めて自分たちの存在価値は何か、若い社員を中心に議論をしてもらって出てきたのが、「人々のお腹をベストにしたい」という言葉でした。そこから、「今日、おなかにできること。」というキャッチフレーズが生まれました。

「おなか」をおいしさで満たす、「おなか」から健康を育む、「おなか(腹)」を割った組織文化づくりの3つの思いを込めています。とてもいいと思っていまして、この言葉を広めていきたいと考えています。

社長の月曜日

1年半ほど前から使うようになったのが、卓上型のホワイトボードです。中長期で意識しておかないといけないことを書いています。左はテーマ、右はリスク。私にしかわからない隠語で書いていますので、他の人にはわかりません。生々しくならないのもいい。

以前は自分のスマホのメモを使っていましたが、やはり常に目に触れるところに置いておくことが大事。そうすると、頭の中から抜け落ちることがなくなるんです。

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