[3.29 国際親善試合 U-21日本 1-2 U-23韓国 天安]

 新境地で真価を発揮した。U-21日本代表のMF石渡ネルソン(C大阪)はこれまで大岩剛監督体制で務めたアンカーではなく、インサイドハーフで2試合に出場。韓国戦では途中出場からアシストを記録し、結果を残した。

 大岩監督体制のU-21日本代表や現所属先のセレッソ大阪では中盤の底を務める一方、昨シーズンまで所属していたいわきFCではシャドーポジションで29試合4得点と、たしかな攻撃性能も発揮していた。

 今回のU-21日本代表では、U23アジア杯でインサイドハーフを務めたMF佐藤龍之介やMF大関友翔らが不在。一方で、アンカーポジションにMF小倉幸成やMF岩本悠庵が招集されたこともあり、石渡は右インサイドハーフで起用された。

 27日のU-21アメリカ戦では先発出場から後半30分までプレー。中1日のU-23韓国戦では、ベンチスタートから0-2で迎えた後半20分に途中出場した。

「負けていたので、どんどんプレーしようとは思っていた」(石渡)。投入直後の26分にはさっそく決定機。FW横山夢樹からパスを受け、敵陣PA内から豪快なシュートを打つもクロスバーを直撃した。

 後半35分には、巧みなポジショニングからゴールを演出。中盤右サイド寄りのところから相手選手の背後を突く。DF梅木怜から縦パスが入ると、一気に加速して右サイドから丁寧にグラウンダーのクロス。走り込んだMF石井久継のゴールをアシストした。

 アメリカ戦では中盤の底に落ち気味だったことをコーチ陣に指摘され、韓国戦ですばやく修正。「それを一個意識していたのと、あと背後に抜け出すのがあまりなかったので狙っていた」。より攻撃を意識した結果が、数字として結びついた。

 大岩剛監督も、ゴールシーンの石渡の動きに目を細める。「パリ(五輪)のときもそうだけど、まさに8番の選手に求めている絵なので。あのタイミングで背後に抜けることの意味。そういうのがネルの中にあることは、セレッソでも見せてくれている。最後のキワの駆け引きも成長だと思う」と称えた。

 アンカーとインサイドハーフの2つのポジションで強みを発揮していく。「6番(守備的MF)よりのびのびできるというか、すごくやりやすかった。6番はどこからでもプレッシャーが来るので。それに比べたらまだまだ楽」。新境地に楽しさを覚えながら、さらなる成長を続けるつもりだ。

(取材・文 石川祐介)