1杯のドリンクがおいしさだけでなく、季節を感じることができて、元気までもらえたとしたら、700円という価格はリーズナブルと考えることだってできてしまうのです。

◆フラペチーノは、ベストセラーを生み出しやすい看板商品

 スタバのフラペチーノを売り手の立場から考えてみましょう。

 現在スタバでは季節限定フラペが最低毎月1回は登場しています。この期間中になるべくたくさんの人が1回でも飲んでくれれば、全国規模で考えれば相当数の売り上げになります。

 例えば1日100杯とかなり少なめに見積もったとしても、全国2011店舗(2025年3月末時点)で20日間売るとすれば、それだけで400万杯以上に。フラペチーノの原価率は40〜50%程度と言われていますから、書籍でベストセラーを出すことよりもはるかに手堅いのです。

 このようにフラペチーノは、日本スタバのブランド力と丁寧な商品コンセプトが合わさることで生まれたキングオブドリンクと言っても過言ではありません。

 ちなみに今年のトレンド予測でも上がっている「うま確フード」(見た瞬間においしいと確信できるフード)の条件をも十二分に満たしていますから、発信力のあるZ世代からの支持も絶大です。

 おいしさだけでなく、季節の到来やイベント感を味わうことができる飲み物が700円。さあ、皆さんはどのように評価しますか?

<文/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12