そんなのあったっけ? 2020年、縦型の大作映画が撮られていた
この記事は「ギズモード・タイムマシン」──すこし前の今日って、何があったんだろう?未来から観察してみたら、懐かしさだけでなく、意外な発見だってあるかもしれません。
2020年2月19日、「映画業界に実験的試み。縦長映画、きます」という記事を掲載しました。
当時はTikTokの台頭もあってか、天下のサムスンが「タテ画面に回転するテレビ」を発売したり、巨匠ダミアン・チャゼルがiPhoneを縦にして映画を撮ったりと、縦型の映像に期待が高まっていた時期。そんな中、縦型の大作映画が撮られるというニュースには、興味を持った人も多かったのではないでしょうか。
でも4年経った今、私たちは「映画を観る」のではなく、「ショート動画を無限スワイプする」という形で縦型映像を受容しています。スクリーンを回すまでもなく、スマホという窓の中でエンタメが完結してしまったんですね。2021年にYouTubeにショート動画が追加され、縦型のトレンドはさらに加速した感覚があります。
今読み返すと、このニュースは縦型映像黎明期らしいものにも感じられます。しかし、2026年の現状を見るとスマホと好相性な縦型動画は、重厚な映画より手軽な短い動画の方がマッチしていたのかもしれません。とはいえ、こういった試行錯誤から、新たな芽が生まれるはず。これからの縦型動画の進化も楽しみですね。
(以下、元記事を再編集のうえ掲載します)
時代は縦。
動画は横長なんてもう昔の話。InstagramやSnapchatの台頭で、気がつけば縦に長い動画にもすっかり慣れて違和感なくなっていました。横長動画も縦長動画も、どちらが見やすいどちらが慣れているなんてこともなく同等なのです。というわけで、来そうですよ、縦長の映画が。
ロシアの映画監督兼プロデューサーのティムール・ベクマンベトフ氏が、大作映画で初となる縦長映画に挑戦するといいます。タイトルは『V2. Escape From Hell』。内容は、ドイツの強制収容所の人々を解放するためにソビエトのパイロットが飛行機をハイジャックしたという実際の出来事をもとにした第二次世界大戦を描いたアクション映画。制作費は1000万ドルとのこと。
ベクマンベトフ氏は、さまざまな映像スタイルに挑むことで知られた人物で、プロデューサーを務めた『ハードコア(Hardcore Henry)』では、全編を主人公ヘンリーの視点=一人称視点で描かき、『アンフレンデッド(Unfriended)』では、MacBookのスクリーンシーンを使った手法が話題に。斬新な演出は必ずしも興行成績に結びつくとは限りませんが、映画制作における新たなチャレンジという大きな意味はあります。縦長映画を手がけるには、ベクマンベトフ氏はぴったりなのです。
気になるのは映画館は横長スクリーンだということ。スマートフォンのようにスクリーン自体を縦横自在に回転することはできません。となれば、映画館公開なしでNetflixのようなストリーミング配信直行か、もしくは映画祭などで特別スクリーンを準備して公開するのか…。そもそも縦長動画はSNSならば慣れた・許されるということなのか、2時間の大作映画にも耐えうるのか…。
ベクマンベトフ氏らしい実験的な試みです。本作の結果次第で未来の映画のあり方、映画館のあり方が変わる可能性もあるわけで。
Source: Deadline
本日のテックな答え合わせ
予言的中度:★★★
ロストテクノロジー度:★★
再評価度:★★★★
