スマホで投票できる日は来る? 2019年のスイスの大挑戦
この記事は「ギズモード・タイムマシン」──すこし前の今日って、何があったんだろう?未来から観察してみたら、懐かしさだけでなく、意外な発見だってあるかもしれません。
2019年2月「スイス政府『賞金出すからダミー電子投票をハックしてバグ探して!』」を掲載しました。
現在スイスでは在外投票を中心にオンライン投票が一部導入され、全面的に導入するのかという議論は今も続いています。天候や体調がすぐれなくても、どこからでも意思表示できるメリットがありますが、それでもやっぱり気になるのはセキュリティ面。
そこでスイスが採った選択肢はなんと「バグ探しを懸賞にして、ホワイト・ハッカーたちに頼る」ということでした。
当時の「攻め」の検証から5年。民主主義をアップデートする難しさと可能性を考えさせられるような記事でした。
今日の記事:スイス政府「賞金出すからダミー電子投票をハックしてバグ探して!」
掲載日:2019年2月15日
著者:Victoria Song - Gizmodo US[原文]( 岡本玄介 )
(以下、元記事を再編集のうえ掲載します)
現場レベルのプロに手を借りるのが、セキュリティー強化への近道。
オンライン投票はセキュリティー、説明責任、プライバシー、それに有権者の本人確認などさまざまな懸念があるため、依然として世界のほとんどの国では行なわれていません。
ですがスイス政府は、電子投票システムを改善するため、興味深い計画を描いているというのです。それはホワイト・ハッカーたちに向け報奨金を用意し、今月末に行なわれるダミー選挙でバグを見つけてもらう、というもの。
実施期間
このダミー電子投票は、スイス連邦の通常の投票と同じ日数を儲けた、2月25日から3月24日まで続きます。
運営は郵便局のSWISS POSTで、予め登録しておけば、たとえスイス市民でなくとも、誰でも合法的に公共侵入テスト(PIT)に侵入/攻撃することが出来るようになります。そしてハッカーらは、行動規範に則る条件を尊重する限り、自らの発見を公開することが許されています。
賞金の内訳
報奨金は総額15万スイス・フラン(約1660万円)が用意されており、「検出不可能な投票操作方法」を見付けたハッカーたちに3万〜5万スイス・フラン(約330万円〜553万円)が支払われます。
しかしTHE VERGEによりますと、監査役がバグを見付けた場合は約220万円に、そしてサーバー側のプライバシー侵害だったら約110万円に下がるとのこと。そのた電子投票箱の破壊など投票の不正行為を行なえば約55万円となり、サーバー侵入だと約11万円が支払われます。そして一番安い賞金は、セキュリティー対策に反するコードを指摘した場合に約1万1000円が貰える、という値段設定になっています。
政府の目的
このダミー電子投票は、スイスが今年10月にオンライン投票を拡大するべく行なわれるもの。SWIによりますと、現在のスイスの法律では、国民投票には最大10%、憲法改正には最大30%の電子投票を設定しているとのこと。政府の目標は、2019年までにスイスの26州のうち少なくとも2/3が電子投票を実施すること、なのだそうです。
他国でも実施している
実は、スイスだけがオンライン投票を試みているわけではありません。ほかにはオーストラリア、カナダ、エストニア、フィンランド、フランス、そしてノルウェーが、何らかの形でインターネット投票を試みています。
BBCいわく、特にエストニアでは、デジタル国民IDカード採用のおかげで、30%の有権者が電子投票に参加したのだそうです。ちなみにアメリカの場合、電子投票は主に海外に居住する市民または軍関係者に制限されており、規則は州によって異なります。
日本もマイナンバーがあるので、ホワイト・ハッカーを雇ってからオンライン投票を実施したらどうでしょうね。若い世代の投票率が爆上がりするのでは?
Source: Public Intrusion Test (PIT), SWISS POST, THE VERGE, SWI, BBC

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