「なんか意地悪やなぁ」高市首相が爆笑太田にイラッ 他局も笑えないテレビ業界「10年前のトラウマ」

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「政治家としての責任の取り方をどうするか」

先の衆院選で高市早苗首相(64)の自民党が歴史的大勝を収めたことで、マスコミを取り巻く環境に変化が起きそうだ――。

選挙期間中、高市首相には「週刊文春」で旧統一教会との疑惑や“政治とカネ”の問題が報じられたが、テレビ各局は軒並みスルー。投開票日の選挙特番でもまるで申し合わせたかのように、関連する質問は飛ばなかった。

「今回の選挙特番は全体的に大人しかった印象。以前は口論になる場面もあったのですがね。見ているほうとしては正直物足りなかった」

と話すのはテレビ局関係者だ。

高市首相の顔色が大きく変わったのは、TBSの選挙特番でお笑いコンビ『爆笑問題』太田光(60)とやり合った場面だ。

首相が公約に掲げた「2年間食料品の消費税ゼロ」について、太田が

〈もしできなかった場合、高市総理はどう責任を取るんでしょうか?〉

と切り込むと、高市首相は

〈できなかった場合?  いや、だって公約に掲げたんだから。一生懸命やるんですよ。できなかった場合、とか暗い話しないでください〉

とピシャリ。負けじと太田が

〈責任の取り方です。政治家としての責任の取り方をどうするか。覚悟がおありなのか、ということを、大変失礼ながら質問させていただきます〉

と食い下がると、みるみる険しい表情となり

〈なんか意地悪やなぁ! 最初からでけへんと決めつけんといてください〉

と関西弁丸出しで吐き捨てた。そんなやり取りを見た全国紙政治担当記者は

「今後はこういったやり取りも肝を冷やすことになるでしょうね」

と指摘。高市首相というよりも、周囲の議員が手柄を欲しいがために、我先にと番組サイドにクレームを入れてくることが予想される。

「故安倍晋三首相の時にも『偏向報道ではないか』と自民党筋から問い合わせが来ることがありました。あれと同じ。首相本人ではなく、周りが気を使って先回りして、あとで首相に『言っておきました』とドヤ顔で報告するんですよ。自らの出世につながる可能性がありますからね」(キー局ディレクター)

狙われそうなのは、かねて自民党に批判的な元テレビ朝日社員の玉川徹氏や『報道ステーション』の大越健介キャスターあたりか。

テレビ業界を震撼させた10年前の「停波発言」

「以前のようなジャーナリズムが優先される時代ではなくなりました。局が一丸となって反対キャンペーンを敷くなんてことはやらない。あそこまで選挙でボロ勝ちされた以上、自民党のスキャンダルを大々的にやるのは勇気がいるかもしれない。少なくとも局の上層部は及び腰ですね」(前出・テレビ局関係者)

高市首相自身がマスコミに手厳しい一面もある。

安倍政権下の’16年2月8日の衆院予算委員会で、総務大臣だった高市首相は野党議員の質問に

〈放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返し、行政指導しても全く改善されない場合、それに対して何の対応もしないと約束するわけにいかない〉

と答弁し、政府が放送局に電波停止を命じる可能性に言及した。この踏み込んだ“停波発言”に、当時のテレビ局は大きな衝撃を受けた。

この問題は高市首相が経済安保担当大臣だった’23年に再燃。野党議員が安倍政権時代の官邸と総務省が放送法の解釈についてやり取りした内部文書を公表。そこに当時の高市総務大臣への報告記録も含まれていた。しかし、文書の真贋を国会で追及された高市氏は

〈全くの捏造文書〉

〈怪文書の類い〉

と否定。その後、作成した文書は総務省がれっきとした行政文書であると認めたが、高市氏は発言の訂正や撤回は拒否して今に至る。

「当時は総務大臣だったが、いまは首相。民放キー局だけではなく、NHKも戦々恐々としていますよ。停波発言のトラウマがあるので、テレビ業界全体が萎縮してしまわないか危惧されます」(同・テレビ局関係者)

高市自民圧勝の余韻は今も続いている。社会はこれからどのように変容していくのだろうか――。