日本企業がラスベガスの展示会で大反響! 出展したのはあの文房具で有名なマックス株式会社
文房具で有名な日本企業がラスベガスで開催された建設業界の展示会に出展!?
ラスベガスと聞いて思い浮かべるのは、カジノの喧噪や華やかなショーなどのきらびやかな光景。
そんなラスベガスで毎年開催されているのが世界最大級のコンクリート建設業界展示会「World of Concrete(以下、WOC)」です。「ラスベガスでコンクリート建設業界の展示会?」と疑問に思う人も多いと思われますが、50年以上の歴史をもつ全米でも有数の大型展示会で、今年は3日間の会期中に約6万人が訪れるほどの盛況ぶり。建設業界の発展、交流、探求の場となっているのです。

そんなWOCに今年、とある日本の企業が出展しました。それは1942年創立の機械メーカー、マックス株式会社(以下、マックス)です。
マックスはホッチキスなどの文房具も開発・生産・販売しており、こちらのほうが一般の方にとって馴染みがあるかもしれませんが、建設業界に変革をもたらした世界初
※
の「充電式鉄筋結束機」でも広く知られています。2023年12月には、渋谷駅構内にインパクトのある鉄筋結束の広告が掲示され、多くの人の目に留まりました。※マックス調べ
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マックスは、2030年度に海外での売上高比率55%超を目指しており、その取り組みの1つとして今回の出展を決めたといいます。マックスがラスベガスで披露したのは研究開発中の「自律移動結束ロボット」、「設備向け結束端末」、そして北米で今春発売予定の「コネクティッド ツインタイア(4G LTE通信、GPS機能搭載)」の3つ。果たして現地での反響は…?その全貌を知るべく、編集部はマックスへとお話を伺いに向かいました。
<プロフィール>
北城高雄さん(マックス株式会社 RB・コンクリート鋼板事業推進室長)
田辺祐輔さん(同社 デザイン室)
山本恵実さん(同社 デザイン室)
北城高雄さん(マックス株式会社 RB・コンクリート鋼板事業推進室長)
田辺祐輔さん(同社 デザイン室)
山本恵実さん(同社 デザイン室)

写真左から山本さん、田辺さん、北城さん
「革新的だ」「問題を解決してくれる」マックスの鉄筋結束機が会場で大反響!
2025年1月22日〜24日の3日間にわたり開催された今年のWOC。マックスとしては初めての出展です。アメリカ国内外から多くの企業が出展するなか、マックスのブースには多くの人だかりが。ブースに訪れた人々からは「革新的だ」「現場で抱えている問題を解決してくれる」など、ポジティブな反響がありました。
今回マックスが展示したのは3つの製品。いずれも鉄筋をワイヤで結束する作業を効率化するものです。
「自律移動結束ロボット」は、床面の鉄筋結束でロボットが自ら最適なルートを生成し、指定エリアを巡回して鉄筋を結束。障害物を捉えると、即座に新しいルートを再生成しながら進む適応力を備えています。
この製品は、今回の展示会で開催された「The 2025 Innovative Product Awards Automated Construction Equipment」で、業界の専門家で構成される審査委員が選出するThe Experts' Choice を受賞しました。

自律移動結束ロボット
「設備向け結束端末」は、ツインタイア
(※)
の技術を最大限活用するとともに、自動化に適した技術を融合して開発した鉄筋結束の専用端末。ロボットアームを含む様々な装置に接続可能な鉄筋結束端末の実現を目指しています。※マックスが製造・販売する鉄筋結束機。2本のワイヤを同時に送り、ねじるという「ツインタイア機構」により、結束作業の効率化と結束品質の向上を実現している

設備向け結束端末
「コネクティッド ツインタイア」は、4G LTE通信とGPS機能を搭載したツインタイア。工具の所在地と稼働状況を遠隔地から確認できるほか、エリア外に持ち出された際のセキュリティアラート、リアルタイムでの追跡、さらにはリモートロック機能で盗難などの不正使用を抑止することができます。

コネクティッド ツインタイア
初のアメリカ出展。賞賛コメントの裏側で様々な不安や苦労も
―― 現地では「革新的な製品だ」と興奮気味に語る来場者の声もありました。実際に、現地の反応はいかがでしたか?

北城: かなり大勢の方々がブースに集まり、大きな反響がありましたね。自律移動結束ロボットのデモンストレーションを1日4〜5回実施したのですが、その度に人だかりができるので、「何が行われているんだろう?」と興味を持つ人がさらに集まってくる状況でした。
―― WOCでは3つの製品が展示されましたが、なかでも注目を集めていたのは?

北城: やはり自律移動結束ロボットですね。革新的であるのはもちろんのこと、動きが面白いし、愛らしいんですよね。 鉄筋結束機の一般的な知名度はまだあまり高くありませんが、今回のロボットは見ているだけでも面白いので人が集まってくるんですよね。鉄筋結束機を扱う業界以外の人も見に来てくれました。
―― 日本において、鉄筋結束機は建設業界の人手不足や職人の高齢化問題を解消するために役立っていますが、アメリカでの業界における事情はいかがですか?

北城: アメリカも日本と同様、建設現場における人手不足の問題が深刻化しています。例えばアメリカでは賃金が高くなっていて、人を雇うのが難しくなっています。そういった背景から、今回展示したロボットや自動化された製品に興味を持ってくれたのではないかと思います。
―― 「イノベーティブだ」「MAXはいい意味で期待を裏切る」など、ポジティブな反応が多くありましたが、印象的なコメントはありましたか?
北城: アメリカでは特に現場で作業する人を尊重する考え方があるので、ワーカーさんから「自分たちの仕事をロボットに取られる」と受け取られる懸念もあります。しかし、私たちが伝えたいのはそういうことではありません。
建設現場では人手不足に加え、長時間腰をかがめるなどの苦渋作業が多くあります。そういったものをロボットに任せて、ワーカーさんには熟練の技術をほかの作業で発揮していただく。「ロボットとの共同作業」を伝えたかったのです。ですから、「現場で活用していきたい」というポジティブなご意見をいただけたのはとても嬉しかったです。
―― マックス株式会社としてアメリカでの出展は初とのことですが、苦労されたことはありますか?
北城: たくさんあります(苦笑)。
―― なかでも最も大変だったことを教えてください。
北城: 自律移動結束ロボットのデモが正確に再現できるかどうか、会場入りしてみないと分からないというのがとても不安でした。試験環境では正常に動いても、実際に会場で再現できるのか、どうやって再現するのか。さらに手前のところで言うと、製品をどうやって現地に送るのか。すべてを一から考える必要がありました。それから、出張人数が多かったことも実は大変でして…。
―― 展示会は何名で参加されたのですか?

田辺: 30数名ですね。普段の視察は多くても10名程度なので、約3倍です。
北城: 15名が先に現地入りをして準備・搬入をしましたが、飛行機の遅延があったり、時差もあったりでなかなかスムーズにいかないことが多くて。製品ごとにメンバーや部署も違うので取りまとめるのもすごく大変でした。人数が多すぎてホテルのランクが下がったり(笑)。夕食をとるにも大人数なので班を分けてコミュニケーションを取ったりするなどしていました。
会場でひときわ目を引いたマックスのブース。言葉の壁を超えたデザインの力
―― ブースのデザイン面ではどんな工夫をされましたか?

田辺: 日本で展示する場合、マックスはホッチキスのメーカーとして知られているので、それを切り口にする考え方があります。しかし、アメリカでは鉄筋結束機という製品は知られていても、マックスという会社と結びついていません。ですから、鉄筋結束機とマックスをセットで覚えてもらいたいというのがテーマの一つにありました。そこで、会場入口からブースがよく見えて、ロゴも大きく目に入るよう工夫しました。
―― ブースの位置は偶然入口の近くだったのですか?

田辺: そうですね。 ある程度エリアごとに出展内容のカテゴリが決められているのですが、ちょうど空いていて。ただ、大きな柱が立っているので視界を遮ってしまう懸念もありました。しかし、絶好の位置ではあるのでどうやって見やすく設置するかという点を工夫しながら乗り越えました。
―― 展示会の“顔”ともいえるマックスのブースデザインに込めた思いを教えてください。

山本: 日々、より良い製品を作るためにお客様の声を聞きながら改善を重ね、製品を開発しているマックスで働く人々の知識や経験、努力が積み重なった先に鉄筋結束機があるということを表現しました。鉄筋結束機のカラーが赤と黒なのですが、黒という色はすべての色が混ざり合ったときになされる色だというふうに考えていたので、いろんな色が重なりながら黒になっていく様をデザインしました。

当初はデジタルで描いていたのですが、人々の努力や現場での作業という、人間ならではの泥臭さを表現するために、アナログで描くことにしました。
―― こういった業種の展示会では珍しいカラーリングで、会場でもひときわ目立っていたのではないかと思います。

山本: そうですね。デザインに引き寄せられてブースに来ていただいたり、「このデザインすごくいいね」と言っていただいたりしました。言葉の壁を越えてデザインの力で伝えられるものもあったのではないかと思います。
―― 展示ブースではマックス社員の方は同じデザインのパーカーを着て案内されていたんですね。

田辺: はい。ほかにも、ステッカーやタオルなど様々なグッズを作成しました。展示会でこういうものを配るのが実は重要で、とくにWOCはそうですね。話しかけてもらったり知ってもらうきっかけになったりします。今回、たくさんのグッズを作りましたが、これだけの種類を作成したのはマックスとしても初めてだと思います。
―― 思わず手に取りたくなるデザインですね。

田辺: デザインの検討段階では「少し派手かな?」という意見もあったのですが、実際に展示会場に行ってみると色味が映えてとても良かったです。
北城: ブース制作はコミュニケーションの点で田辺さんが一番苦労しましたよね。
田辺: 日本なら完成するまでに途中経過を見に行くなどして何度もチェックすることができますが、今回は海外だったのでそれができなくて。ロボットのデモと同じで現地で見るまでは安心できませんでした。
現場に寄り添い、誰よりも現場に精通する。マックスの覚悟を伝えたい
―― 手ごたえを感じられたWOCへの挑戦でしたが、今後の展望について教えてください。

北城: 出展したそれぞれの製品について様々なご意見を含む反響をいただいたので、今後は社会実装に向けたフェーズに進んでいきたいと考えています。
海外における事業拡大という点ではこれからも様々なメッセージを発信していきたいと考えていますが、製品の認知拡大としては、今回のWOCが一つの契機になりました。

田辺: 社内にいるので、製品に携わっている社員の熱意を日々、目の当たりにしています。何度も試験を重ねるなどして、ようやく出来上がった製品にはとても素晴らしい品質と耐久性があります。その良さをどうやって伝えるのか、どうやって知ってもらうのかが我々の仕事でもあったので、今回WOCで手ごたえがあったことはとても良かったですし、今後も発信を続けていきたいと思います。

山本: マックスには、お客様の暮らしや仕事を楽にしたいという想いがあります。そのなかで生まれた鉄筋結束機は、日常的には目に触れることがなくても人々が暮らす生活の中で必ず触れているものです。ホッチキスや他の製品も含め、マックスは製品を通して社会の皆さまの生活がより良くなることを願う会社だということをこれからも知っていただけると嬉しいです。

北城: 我々は30年以上、鉄筋結束機というものに向き合ってマーケットを創出することができました。そこに至るまでは、現場に通ってお客様の求めるニーズに応え開発するという大変な過程があったわけです。もちろん最初は売れない時期もありましたが、今では多くの競合メーカーが追従してくるまでに成長することができました。
そして、これからも留まることなく圧倒的な優位性で業界をリードしていきたいと考えています。そのためにも、現場に寄り添い、誰よりも現場に精通する企業でありたい。そういった覚悟を感じ取ってもらうことによって、マックスは信頼に足るメーカーだというふうに伝われば嬉しいですね。
日本の企業がラスベガスの展示会場で残した爪痕
アメリカ最大級の展示会場で確かな爪痕を残したマックス。建設業界の抱える問題に常に寄り添い、現場の声に耳を傾けるなど真摯な姿勢が実直で高品質なものづくりに繋がっています。
今回のWOCでは、製品そのものはもちろんのこと、アメリカという言葉の壁がある土地で製品に込めた思いを視覚的に伝えるロゴデザインや、ブースデザインなど、成功の裏側に多くの人々の努力がありました。建設業界を支える鉄筋結束機のマックスは、いま日本だけでなく海外の建設業界においても欠かせない存在となりつつあります。
世界中の暮らしや仕事をもっと楽に、楽しくする|マックス株式会社
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