市原は甲府に敗れた一戦を悔しがった。写真:福冨倖希

写真拡大 (全2枚)

 大宮アルディージャは、10月29日に行なわれたJ2第40節のヴァンフォーレ甲府戦で0−2の敗戦。連勝が4で止まり、クラブ初のJ3降格に、崖っぷちの状況に追い込まれた。

 0−1で迎えた78分、甲府の三浦颯太のクロスに反応した中村亮太朗に追加点を決められた場面で、スコアラーの最も近くにいたのが18歳のDF市原吏音だった。折り返しの際に中村に背後をとられ、シュートを許した。

 試合後に取材に応じた市原は、この場面を説明。三浦についていたDF岡庭愁人との連係不足を反省した

「(クロスが)岡くんの股下を通ってきました。自分としては、ニアは岡くんが確実に消せていたので、マイナスのところをケアしようとしましたが、岡くんはコーナーキックにならないようにジャンプしたら股下を通されて、お互いの意図が合わなかったです。もっと突き詰めてないといけないです」

 74分に先制を許してから、“連続失点”だった。18歳DFは「失点しても、ピッチ内で『落ちついてやろう』と話していました。そうはいっても、どこかで焦りが出てしまいました」と悔しがった。
 
 4連勝中だったチームは、前半は優勢に進めていたが、痛恨の黒星。市原は次のように振り返った。

「前半は、ほぼパーフェクトな試合ができていたと思います。そのなかで、点を取れなかったのに対して、相手は無失点でしっかり抑えて、後半に臨めた。精神的な部分で自分たちに焦りはなかったですけど、どこかで、少しやり切れない感じがありました。

 ハーフタイムに、チームのみんなで『こういう時こそ、もう一度しっかり入ろう』という話をしていたのですが、後半、自分たちが思うようにボールを動かせなくて、失点してしまい、焦りとイージーミスが出て、もったいないゲームだったと思います」

 ただ、自身の出来は悪いものではなかった。相手FWのクリスティアーノや途中出場だったピーター・ウタカとのマッチアップでは、互角以上に渡り合った。その点については、こう語った。

「前半は、特に相手に気持ち良くプレーさせなかったと思いますし、自分自身も、予測ができて、球際で強く行けていたので、自信を持って後半には臨めました。ただ、ウタカは想像していない所に蹴ってくるというか、何と言うのでしょう。当たり損ないが来る感じというか、トラップもミスが流れて、でも、それをスピードでカバーしたり、なかなか普通のプレーとは違い、やりづらかったです」
 この敗戦で、J3自動降格圏内の21位に沈んでいる大宮は、J2残留ボーダーラインである20位のレノファ山口FC、同勝点の19位・いわきFCと18位・栃木FCとの勝点差が5に拡大。残り2試合、2連勝がマストの状況だ。

 そのなかで、次戦は11月4日、J1自動昇格争いを繰り広げている2位・清水エスパルスと敵地で対戦する。市原は、必勝を誓う。

「(第39節で)清水は熊本に負けていますし、そういう意味でしっかりぬかりなく準備をしてくるはずです。自分たちは、それ以上に良い準備をしなければいけないです。引き分けてもダメなので、チャレンジャー精神で前半から点を取りに行くことだけを全員で意識して、必ず勝って帰って来たいです」
【PHOTO】残留に向けて負けられない一戦で選手を後押しし続けた大宮アルディージャサポーターを特集!
 強力なアタッカーを揃える清水を相手に、マッチアップしたい選手を問うと、熟練MFの名を挙げた。

「(チアゴ・)サンタナ選手は、左利きですし楽しみですけど、それよりも乾(貴士)選手は代表経験があり、多分『そこに出してくるんだみたいな』みたいな、そういうボールも出てくると思うので。また成長できる良い機会だと思います」

 チームの“奇跡の残留”に向けて、「残り2試合は、失点したら負けてしまうぐらいの覚悟でやっていかないといけないです」と気合を入れた。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)