3パット5回で70位発進 蝉川泰果は“悔しい”プロデビューも「上しか見てない」
直近のレギュラーツアーでは2戦2勝と快進撃を続けていた蝉川泰果(東北福祉大4年)だったが、プロとして初めて臨んだ大会初日は2バーディ・4ボギーの「74」で2オーバー・70位タイと出遅れた。スタートホールから「TAIGA SEMIKAWA」とプリントされたピンクのタオルを持った大勢の地元ファンたちの声援を受けたが、「いやー悔しいです」とほろ苦いプロデビューとなってしまった。
スタートの1番ホールこそ、ドライバーでフェアウェイど真ん中を射貫いて、ウェッジで50センチにつけてバーディと、2週前に勝った「日本オープン」を彷彿とさせるプレーを見せた。ところがそのあとは、12番のパー3でもう少しでホールインワンというショットで1つバーディを奪ったのみ。思い描いたようなバーディ量産とはならなかった。
出遅れの原因ははっきりしている。「パッティングです。3パットを5回しちゃった。自分のなかで真っすぐ構えているつもりでも、左に飛んでいた」と、グリーン上に苦しんだ。記録上は3パット3回だが、4番パー5では4打目をエッジからパターで1メートル強に寄せるも、パーパットを外してボギーと、本人のなかでは3パット扱い。続く5番パー4も3パットで連続ボギーとした。
名物の最終18番パー5では2オンに成功し、イーグルパットを1メートル弱に寄せたが、「あれを外すかなと思いましたね。エッ! 自分じゃない感じがしました」と、バーディパットを外す。一日を象徴するかのようなプレーで、最後まで左に出る症状を改善できずに終わった。
「アライメントがズレて左に外すのは経験したことがないですね」。蝉川にとってパッティングで出球が左に出る症状は初めて。「きょうのプレー内容的には、直るかなーって思っていますね」と改善方法はすぐに思いつかない。しかし、「落ち込んでいてもしょうがないので直さないといけない。練習すれば直ってくれると思います」とポジティブに考えている。
プロとしての初戦で2、3ホールは「ペンでスコアカードに書くときは震えました」と緊張していた。それでもファンの声援には笑顔で返す余裕も。「プロである以上は、声援を送っていただいたら笑顔で返すのがいいかなと(笑)。自分自身の世界に入っても観てくれないと思うので、その辺のプロ意識はありますね」と、プロ初戦とは思えない蝉川らしい発言も。ギャラリー目線はいつだって忘れていない。
久しぶりに予選落ちが気になる位置で2日目を迎えることになる。「上しか見ていないですね。あした例えば7アンダーとかで回ってトータル5アンダーになったらまだまだ全然いける位置だったりする」と、ターゲットは予選通過ではなく優勝。強気な姿勢も変わらない。
「3パット5回して2オーバーというスコアなので、3パットしなかったら3アンダー。逆に1パットでいけていればもうちょっといっている」。どこまでも強気で前向きな21歳は、ショットの調子は悪くないだけに、パットのアライメントを修正できれば、大爆発も期待できそうだ。(文・下村耕平)
<ゴルフ情報ALBA.Net>
