破損が明らかになった「明 弘治款 嬌黄緑彩双龍小碗」(左上)、「清 康熙款 暗龍白裏小黄瓷碗」(下)、「清 乾隆 青花花卉盤」(右上)=故宮博物院提供

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(台北中央社)国立故宮博物院は1日、破損が明らかになった所蔵品3点のうち2点について、過失の可能性や目に見えない傷による経年劣化の可能性なども排除しないとする暫定的な調査報告を立法院(国会)に送った。

破損していたのは「明 弘治款 嬌黄緑彩双龍小碗」と「清 康熙款 暗龍白裏小黄瓷碗」、「清 乾隆 青花花卉盤」の磁器3点。先月28日、野党・国民党所属の立法委員(国会議員)の指摘で破損の事実が明らかになった。故宮は同日、破損発覚時に行った調査で「嬌黄緑彩双龍小碗」と「暗龍白裏小黄瓷碗」の2点には過失が認められず、残る「青花花卉盤」には取り扱い上の過失があったと認めたとの声明を発表していた。過失に関しては職員に対する懲戒処分の手続きが進められているという。

この日の暫定報告は「嬌黄緑彩双龍小碗」と「暗龍白裏小黄瓷碗」の2点に関するもの。

報告によれば、「嬌黄緑彩双龍小碗」は昨年2月、研究員や事務職員ら6人が磁器倉庫を整理していた際に割れているのを見つけた。割れたのは2012年3月の大点検以降だとみられている。器物処の職員によると、文物に触れられるのは研究員と事務職員のみで、これらの人が破損させた可能性がある。だが研究助手や技術者、雑役係が鉄箱の運搬を手伝うため、運搬の過程で文物がぐらついて傷付く可能性もあるという。この他、鉄箱を閉じる際に、人的に力が加えられたり、空間が狭まったりして文物がぶつかり、破損した恐れもある。これに加え、目に見えない傷があった場合は時間の経過または衝撃によって割れる可能性もあるとした。

「暗龍白裏小黄瓷碗」は今年4月、文物の定例整理を行っていた際に割れているのが見つかった。破損したのは2020年2月以降だとみられ、鉄箱の運搬や保存上の不備で割れた可能性もある。この磁器が入っていた箱の中には以前からひびが入っていた文物も多くあるため、以前からひびがあった可能性もあると推測されるという。肉眼では見えない小さな傷によって時間の経過で割れた可能性もあると故宮は説明した。

故宮によれば、この3点は暫定的に「一般古物」に指定されている。

(王揚宇/編集:名切千絵)