金子恵美

写真拡大

 落選から2年。自民党金子恵美・元衆議院議員(41)が、10月6日に政界引退を発表した。発表の舞台となったのは、爆笑問題がMCを務める「サンデージャポン」(TBS)で、今後はタレント活動と講演を続けるという。翌7日には、夫で同じく自民党の宮崎謙介・元衆議院議員(38)のブログで改めて説明したが、ここでは地元県議会議員との軋轢についても言及。地元の元支援者は、怒りを通り越し呆れている。

 ***

【写真】宮崎謙介、金子恵美夫妻2ショット

 どうやら彼女は「サンデージャポン」に、政治家引退を発表するために出演したようだ。番組後半に入って、爆笑の田中裕二(54)が前振りをする。

田中:今日は金子さんも大事な報告があると。

金子恵美

――女医の西川史子先生(48)から「離婚だ!離婚!」とのチャチャを制して。

金子:家庭のほうはまだ継続していこうと思っているんですけど、仕事の上でね、あの、ちょっと報告があって……。何か最近、繰り上げ当選を待っているであるとか、次の選挙に向けて顔を売るためにテレビに出させていただいているとか言われるんですけど、まったく違って、はっきりさせておきたいと思っているのは、政治家は引退します!

太田光:選挙にはもう今後出ない?

金子:はい、そうです。

 彼女は、2017年10月22日に行われた衆院選で破れた。新潟4区で、無所属で立候補していた元民主党の菊田真紀子議員(49)と争い、2万5000票もの差をつけられ落選。重複立候補していた比例代表北陸信越ブロックでは次点となり、復活当選もできなかった。

 ところがここへ来て、同ブロックで復活当選した自民党の石崎徹・衆院議員(35)が、今年7月に「週刊新潮」が報じた、秘書への傷害と暴行の容疑で書類送検された。仮に彼が議員辞職すれば、次点の金子氏が繰り上げ当選する。それが突然の政治家引退宣言となったのである。

 地元の自民党関係者は、テレビを見て呆気にとられたという。

「今さら国会議員に戻ると言われても困りますけど、まさかテレビのワイドショーで発表するとはね。地元支援者にはひと言の説明もないのに」

 おまけに夫のブログで、こう主張した。

〈私は初当選から10年間、新潟市議会議員、県議会議員、国会議員を務めさせていただきました。(中略)最後に務めた国会議員としては、私の力不足で本来、私を近くで支えていただくはずの地元の県議会議員との軋轢がどうやっても解消されませんでした。日参しても居留守を使われることも茶飯事でしたが、一番私の中で辛かったことは「政治と金」についてのそもそもの価値観が異なっていたことです……〉

アイドル然とした選挙で大敗

「なんだか、地元県議にいじめられていたかのような言いっぷりですね。確かに彼女が落選した17年の選挙では、本来、応援に入るはずの県議団が選対(選挙対策)に入ることはありませんでしたからね。でもそれは、彼女が信頼されていなかったからですよ。地元県議に“日参しても居留守”と書いていますが、アポもなしに不在の時に来て名刺を置いて行かれてもねえ。『あえて居ないところを狙って来てるんじゃないか』なんて声さえありますから。彼女は、新潟市議や県議を経て、国会議員となったわけですが、元ミス日本関東代表の肩書きで市議選に出た時こそ、トップ当選したものの、県議時代は無投票でした。ですから、選挙活動はまだまだ拙いと言っていい。だから、こちらはアドバイスするわけです。新潟の田舎の選挙なんだから、爺ちゃんや婆ちゃんたちに好感を持たれるには、都会の人が好むお洒落な服でなく、もっと地味な服装にしたほうがいいよ、なんてね。あの田中眞紀子先生(75)だって、地元に入る時には長靴に履き替えていたじゃないですか。でも彼女は、そうした助言を嫌うんだよね」(同・地元自民党関係者)

 金子氏は今年9月、地元紙でこうも発言していた。

〈元衆院議員の金子恵美さん(41)は、4年前に当時衆院議員だった夫と結婚する際、周囲から「男性の票が取れなくなるから」と、猛反対された。
 金子さんは「アイドル的な見方をされていたから、結婚はマイナスだったんだと思う」と振り返る。
 結婚後、夫は「育児休暇」取得を宣言し“イクメン議員”として注目を集めたが、金子さんが長男を出産した直後に夫の不倫が発覚した。
 そのときも、地元支持者から「離婚しないと次の選挙は応援できない」と言われ、悩んだ。「プライベートと選挙は関係ないはず。私の評価ってそんなものか、と思った」と打ち明ける。〉(新潟日報:9月10日付)

「確かに彼女の言うことも一理ありますよ。でも、支援者だって、彼女のためを思って助言したんですよ。そうしたことが積み重なって、皆、彼女の元を去って行った。それで17年の選挙に、応援に入る県議はおらず、彼女がやりたいような選挙をやったわけです。都知事選で小池百合子さん(67)が乗ったガラス張りの、金魚鉢のような選挙カーまで使ってね。自分でアイドル然とした選挙を行った結果、大負けしたわけです」(同・地元自民党関係者)

 さらに、選挙後が酷かったという。別の関係者が語る。

「選挙中、彼女は新規の自民党員を多く獲得しました。800〜900人は集めたと思います。よくやったと思います。しかし、10月末までに彼らから党費を集めなければならない。通常は地元事務所で手分けをして集め、党に納めるわけです。中には全額集めることができずに立て替えなければならなくなる時もある。彼女の場合、選挙後すぐだったこともあり、10月末までに集めることは難しいだろうと、年末までに期限を延ばしてあげた。ところが、彼女は10月末には夫婦で『サンジャポ』に出演し、“あとはもう私には関係ありません”と言わんばかりに、党員カードを段ボール箱に詰め、県連に送りつけてきたんです。県連だって人手が足りないから、党費を全部集めるのは無理。もちろん、落選後の地元挨拶もありません。そればかりか、次の選挙を戦うために新潟4区の支部長を務める気があるのかどうか、意思表示すらしませんでした」

気遣いを欠いた姿勢

 金子氏に政界への意欲が見られないので、県連は新たな支部長の選定作業を始めようとすると、今度は突如、彼女が動いたという。

「昨年(18年)3月のことです。彼女は自身の進退も明言せず、タレント活動をしていましたから、もう選挙に出る気はないと思っていました。そこで県連は、彼女を次期支部長にはしないことにし、3月6日、最終判断を仰ぎに党本部に出向く約束をしまていました。ところが、その情報を事前に掴んだ彼女は、前日の5日に党本部を訪れて、支部長を続けたいと申し出たのです。もちろん、まず地元を説得しなさい、と追い返されたそうですが」(前出・地元自民党関係者)

 結局、今年7月に新潟4区の自民支部長は、三条市の国定勇人市長(47)に決定。金子氏は事実上、次の選挙を諦めざるを得ない状況になった。

「都会派の彼女には、田舎の泥臭いやり方など気に入らなかったのでしょう。だからといって、それが全部、“県議会議員との軋轢”のせいのように言うのは納得できません。地元にはなんの挨拶もないまま、テレビの政治番組ならともかく、ワイドショーに出演して、不倫ネタではしゃいでいるのを見たら、今まで応援してきたのがバカみたいじゃないですか。恩を仇で返すような、彼女の気遣いを欠いた性格が、軋轢を生んだ要因だと思います」(同・地元自民党関係者)

 そういえば、「サンジャポ」では、こんなやりとりもあった。政界を引退し、タレント活動を続けるという金子氏に対し、同じく元衆院議員の杉村太蔵氏(40)が意見するのだ。

杉村:でもね、金子さんね、我々っていうのはね、ひょっとしたら次、出るかもしれないと、その香りが漂っているから面白いんであって、「こいつ、もう2度と出ない」ってなると、こんなつまらない男もいないわけですよ。

――珍しくスタジオは爆笑である。杉村氏が続ける。

杉村:「今度、出ますよ!」と言ったら、テレビには2度と出られなくなる。ビミョーな戦略が必用なんです!

――さすが、薄口政治評論家である。自身の立ち位置をよくわきまえている。

太田:出るつもりあるの?

杉村:私は「政界を引退した」なんて、ひと言も言ってませんよ。常に「捲土重来を期す!」と、その気持ち……。

太田:立花(孝志[52]・NHKから国民を守る党代表)から誘われたら?

杉村:いや、それはない! それはないけど、その気持ちは持っていないと。

――そこですかさず、金子氏が杉村氏に出馬を勧めるのだ。

金子:早く太蔵さんに政界に戻ってもらうと……。

田中:太蔵の枠を金子さんに?

杉村:けっこう金子さん、酷いこと言ってますよ!

 たとえ杉村氏の枠が空いたところで、彼女がそこに収まるとは限らない。芸能界こそ、気遣いは必要なのだ。タレント活動を甘く見てはいけない。

週刊新潮WEB取材班

2019年10月17日 掲載