楽天の巨大ファンイベントで見た5Gクラウドゲーミングの実力! 高品質なクラウドゲームの世界をいち早く体験

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●楽天史上最大級のファンイベント開催!
楽天は7月31日から8月3日まで、パシフィコ横浜にて体験型イベント「RAKUTEN OPTIMISM 2019」を開催しました。

本イベントでは、
・第5世代移動通信システム「5G」を体験できる「近未来体験エリア」
・楽天市場の人気グルメやスイーツを集めた「うまいもの&いいもの祭り」
・日本全国の名産品を集めた「ふるさとグルメ」
・楽天グッズなどを販売する「お買いものパンダエリア」
・日本各地の観光情報を集めた「楽天トラベル祭り」
・映画スターウォーズの参加型イベント「ジェダイ・アカデミー」
これらが出展され、多くの一般来場者で賑わいました。


会場は入場無料。楽天ならではのキャッシュレス決済もアピールされていた

楽天は今年10月から移動体通信事業者(MNO)サービスへの参入を予定しており、5G通信の展開も予定しています。
5G通信関連のブースでは、
・アンテナ基地局の展示
・通信制御技術の紹介
・関連企業による5Gを用いたサービスの展示
これらが行われました。


いよいよ5Gの時代がやってくる

●ゲーム機を買わずにゲームが遊べる「クラウドゲーミング」
その中でも親子連れや若者に人気だったのが、5G通信をつかったクラウドゲーミングサービスです。

クラウドゲーミングとは
・オンライン上にあるクラウドサーバーでゲームを動かす
・それを映像としてストリーミング配信する
このようにしてゲームを遊ぶ方式のことです。

そのため、プレイヤーは高価なゲーム機を購入したり、所有する必要がありません。
必要な機器は、
・クラウドゲーミング用クライアントアプリが動作する機器
・ゲームパッドのようなゲームを遊ぶための入力デバイス
・映像を映すためのモニター(もしくはテレビ)
・通信回線
これだけでゲームが遊べるのです。

また、ゲームがクラウド上にあるため、通信ができる場所であれば、同じゲームをいつでもどこでも遊ぶことができるのも大きなメリットです。
例えば自宅では大きなテレビでゲームを遊び、その続きを外出先のスマートフォンで遊ぶといったことも可能になります。

しかし、クラウドゲーミングを実現するには、
・映像を途切れず再生し続けられる大容量のデータ通信
・ゲームプレイでの入力遅延を感じさせない超高速の応答速度
これらを実現する必要がありました。
5Gは、この「大容量・超低遅延」という2つの課題を解決できる技術なのです。


5G通信とLTE(4G)通信のゲーム画面を並べて比較。
LTE通信ではデータ転送速度が追いつかずに映像が崩れてゲームにならない

クラウドゲーミングでは、具体的にはエッジコンピューティング(モバイルエッジコンピューティング)という手法を用います。

今までの通信方式では、インターネットを経由してクラウドサーバーと通信するため、遅延が大きくなります。
5G通信によるモバイルエッジコンピューティングでは、インターネットを介さず直接クラウドサーバーと通信を行うため、遅延が少なくなります。

大容量のデータ通信が可能で、どれだけ美しい映像を配信できたとしても、ゲームパッドからの入力遅延が大きくてはゲームとして楽しめません。
クラウドゲーミングにとって、5G通信は必須の技術だったのです。


5Gでは、ユーザーに近いところで処理を行い、応答速度を向上させる

クラウドゲーミング体験ブースを仕切る壁の上には5G通信用の基地局とアンテナが設置され、実際に5G通信を使って家庭用ゲーム機向けの対戦格闘ゲームが動作していました。
試遊してみると入力遅延はあまり感じられず、LTEなどのモバイル回線で遊ぶ一般的なオンラインゲーム程度といった印象です。
映像の品質も十分に高く、ストリーミング映画などと同等の感覚で楽しめます。


壁の上に設置されたNEC製の5G基地局。5mほど先の対面にアンテナも設置されていた

●わずかな課題もあるが、将来に期待が膨らむクラウドゲーミング技術
クラウドゲーミングの特徴でもあり、今後の課題でもあるのが映像品質と入力遅延です。
上記のように手軽に遊ぶ分には何ら支障のない水準を確保しているクラウドゲーミングですが、ごくわずかな入力遅延や映像品質の劣化を気にする層に、どこまで認められるのかが問題です。

例えば対戦格闘ゲームをeスポーツとして楽しんでいる層にとっては、入力遅延が増えることは致命的です。

現状のクラウドゲーミングゲームは、画面を圧縮映像として配信しているため、どうしてもブロックノイズや彩度の低下などが起こります。
映像の圧縮(エンコード)にも時間がかかるため、圧縮率を高めたり、映像品質を向上させるほど遅延が増えることになります。

これらのことから現状のクラウドゲーミングは、
・ロールプレイングゲーム
・シミュレーションゲーム
・アドベンチャーゲーム
こういった、入力遅延や映像品質の劣化の影響をあまり受けないゲームジャンルに適していると考えられます。


現状、わずか数フレームの遅れが致命傷となる対戦格闘ゲームはあまり向いていない

しかし、クラウドゲーミングそのものの可能性は無限大です。
いつでもどこでも、手元のスマートフォンなどで高品質な家庭用ゲームを遊べる時代は、確実にやって来ます。

クラウドゲーミング時代には、
高価なゲーミングスマートフォンやゲーミングノートパソコンを購入する必要がなくなるかもしれません。

楽天スタッフは、今回のデモンストレーションと展示は技術デモとしての出展であり、商業サービスは未定としていました。
しかし、5Gを活用した一般向けのクラウドゲーミングの提供が、非常に有力な5Gサービスであるのは間違いないでしょう。

楽天のMNO事業と5Gサービスの展開に期待が膨らみます。
執筆 秋吉 健