モバイルSuicaがクレカ年会費無料化へ! それでもビューカードが便利な理由とは?

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JR東日本が提供する「モバイルSuica」。クレジットカードを登録することで、スマートフォンをSuicaとして利用できる人気サービスだ。
筆者も利用者の一人で、ふだんから大変重宝している。

先日、そのモバイルSuicaから、一部サービスの変更および終了が発表された。

今回の発表内容は、以下の3点。
1.年会費の無料化(2020年2月26日以降)
2.一部機種でのサービス終了(2020年2月25日または12月22日)
3.モバイルSuica特急券のサービス終了(2019年度末)


この中でもっとも注目なのは、やはり「年会費の無料化」だろう。
従来から、Apple Payでの利用は年会費が無料だった。
一方、Androidスマートフォンと従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)は、ビューカード以外のクレジットカードを登録すると1030円(税込)の年会費がかかっていた。

今回の変更により、2020年2月26日以降はクレジットカードの種類にかかわらず年会費は一律無料になる。

2月26日以降は、ビューカード以外のクレジットカードを登録しようという人もいるだろう。

しかし、それはあまりオススメできない。

というのも、モバイルSuicaは、ビューカードを利用するべき“絶対的な理由”があるからだ。


■超便利な「オートチャージ」が使えるのはビューカードだけ
ビューカードを使うべき絶対的な理由とは、ずばり「オートチャージ」にある。

オートチャージとは、
自動改札機に端末をタッチするだけで、残高が少なくなった際にモバイルSuicaを自動でチャージする機能だ。

具体的には、
残高があらかじめ設定した金額以下になると、改札入出場時に、設定した一定の金額が自動的にチャージされる。

手動でチャージする手間が省けるだけでなく、定期的に残高を確認したり、残高不足を気にしたりする必要がなくなるのだ。
筆者もオートチャージを利用して、たちまちその便利さの虜になってしまった。

実はこのオートチャージはビューカード限定の機能なのである。
残念ながら、ビューカード以外のクレジットカードを登録しても利用できないのだ。
ビューカード一択にこだわるのはこのためだ。


オートチャージの申し込みや金額の設定はモバイルSuicaアプリで簡単に行える。筆者の場合、1000円以下になったら、1000円をチャージする設定にしている。



例えば、残高554円の状態で自動改札機の入場時にタッチすると、このように1000円が自動的にチャージされる。



■ビューカード自体の年会費は賢く節約
ビューカードは提携先などによってさまざまな種類があるが、リボ払い専用タイプ以外はカード年会費がかかる。
筆者は、ビューカードの中でも、年会費を簡単に節約できる「ビックカメラSuicaカード」を使っている。

ビックカメラSuicaカードは、初年度の年会費が無料、さらに年1回の利用で次年度も無料になる。条件も最低利用金額などはなく、モバイルSuicaに1回チャージしただけでもカード年会費が無料になる。


筆者がモバイルSuicaに登録している「ビックカメラSuicaカード」。年1回チャージするだけで年会費が無料になる。



■オートチャージの弱点とは?
非常に便利なオートチャージだが、弱点がないわけではない。
モバイルSuicaのオートチャージは、自動改札機の入出時の機能。
つまり、買い物などの決済には対応していないのだ。

買い物などの電子決済を利用する場合、事前に残高が足りているかを確認するのは少々面倒だ。また、モバイルSuicaのオートチャージが利用できるエリアが、首都圏・新潟・仙台の各SuicaエリアとPASMOエリアに限られていることも弱点といえるだろう。

今後は買い物などの電子決済の対応と、利用エリアの拡大に期待したい。


執筆:しぶちん(ITライター)