すっかり秋となり、木々が赤く色づく時期。この季節の移ろいを写真に撮ってみませんか?

「同じ種類の木でも、場所によって不思議なほどにさまざまな色づきを見せてくれますよ」とアドバイスしてくれたのは、写真教室を主宰する西村りつ子さん。

ここでは西村さんに、自然がつくり出すアート「紅葉」のきり取り方について、詳しく教えてもらいました。


紅葉の時季!印象的な写真の撮り方は?

失敗しない紅葉撮影のポイント!なにを撮りたいのか明確にする



「紅葉を撮る」ということだけを考えていると、なんとなく撮った写真に仕上がってしまいます。
まずは、紅葉のどんな様子を撮りたいのか、自分のなかで明確にしましょう。そうすると、おのずとどうきり取ればいいのかが見えてきます。

●ずっと続く木々の、葉のグラデーションが撮りたいなら


右の垂れ下がる枝にピントを合わせ、手前の枝や奥の枝との色の差をきり取りました。
引きで撮ることで、奥の木々も写り、広がる紅葉の様子が撮れます。

●かわいい葉の形ときれいな色が撮りたいなら


葉の形がはっきりとわかるくらいに寄って撮りました。赤のきれいな色を散りばめるようにと、背景にぼかした葉が写り込むようにアングルを決めています。

このように、なにを撮りたいのか考えることで、どうすればそのように撮れるのかを考えるようになります。なにげなく撮った普通の写真から、一歩進んだ写真が撮れますよ。

葉をメインで撮る場合、たくさんある葉のなかから、どの葉を主役にするのか決めましょう。カメラの設定はできるだけF値を小さくして、シャッタースピードを速くし、思いっきり背景をぼかす形で撮ります。

●双子のように寄りそう葉を主役にしたいなら


主役を手前に、奥をぐっとぼかして奥行きをつくります。少しずつ赤みを帯びた葉が、季節の移ろいを感じさせてくれます。

●重なる葉から覗く奥の葉を主役にしたいなら


たくさん重なる葉の奥にピントを合わせることで、手前がぐっとぼけて、幻想的な雰囲気に。
葉が重なり合うところを狙うときは、ピント合わせに注意しましょう。思っているところに、しっかりピントが合っているか、確認してから撮るといいですよ。

●光に透ける葉を主役にしたいなら


空に向けて見上げるようにカメラをかまえます。葉脈まで見えるような透け感が、葉の魅力を伝えてくれます。

ホワイトバランスを調整して温かみのある色に



カメラのホワイトバランスを調整し、紅葉の色をさらに際立たせるのも、ひとつの方法です。


秋を感じる一枚です。これは写真の色味をホワイトバランスで変えています。
最初の設定では、オートになっているところを、「くもり」や「日陰」モードに変えてみてください。オレンジ色が強調され、紅葉の色も引き立ちます。


散歩するのにも絶好の気候です。子どもと一緒に紅葉狩りもいいですね。
ぜひ親子で秋を感じながら、写真撮影を楽しんでください。

●教えてくれた人
【西村りつ子さん(撮影・文)】

奈良県在住。3人の子どもを育てる傍ら、自宅やカフェで不定期で写真教室を開催。手づくり雑貨や、毎日の暮らしぶりをSNSで発信中