韓国サムスン社に潜入!「GALAXY Note Edge」&「Gear S」デザインのこだわりを担当者に直接聞いてきた

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日本でもスマートフォン「GALAXY」シリーズや、ウェアラブルガジェット「Gear」シリーズでおなじみ、サムスン。今年10月には、人気スマホの最新モデル「GALAXY Note Edge」を発売。本体右側に搭載された「エッジスクリーン」、自撮りが得意なカメラ機能、紙とペンで書いているような滑らかな書き味を実現するSペンの強化といった、サムスンの最新のこだわりが詰った、革新的な端末です。

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また、腕時計型のモバイルギア「Gear S」も登場。手首にフィットする曲面を使ったデザインを採用しただけでなく、SIMカードスロットを装備し単体でスマートフォンとして機能する、新しいコンセプトを持っています(※1)。

どちらの製品も充実した機能はもちろんのこと、“デザイン”が特徴的。このような斬新なデザインは、どういったアイデアから生まれているのか気になるところです。

そこで、サムスンの「メディアツアー」に参加。韓国にあるサムスン本社で、GALAXY Note EdgeおよびGear Sのデザイン担当者にお会いして、両製品のデザインの秘密、および特徴的な機能についてお話を伺ってきました。

そのほか、サムスン本社内にあるミュージアム「SIM」(SAMSUNG INNOVATION MUSEUM)および江南地区にある「samsung d’light」のレポートもお届けします。

GALAXY Note Edgeはデジタルとアナログの融合がテーマ

ソウルの南に位置する江南地区にあるサムスンのソウル社屋。ここでGALAXYシリーズおよびGear Sのデザイン担当者にお話を伺いました。

まずはGALAXY Note Edgeから。本体を見るとわかる通り、GALAXY Note Edgeは本体右側に独立したサブディスプレイ「エッジスクリーン」を搭載。スマートフォンでは珍しい左右非対称のデザインとなっています。

GALAXY Note Edgeのテーマは「Modern Sleek」。日本語にするのなら「現代的な滑らかさ」といった意味になるでしょうか。具体的なコンセプトは「アナログとデジタルの融合」。スマートフォンというデジタル機器に、手帳のようなアナログ的な感性を取り入れることで、両者の特徴を活かした新しいデバイスとなりました。

デザインの面では、自然な曲線を採用。これは建築家アントニオ・ガウディが得意とする生物的なデザインを参考にしたそうです。曲線を採用することで、デジタル機器ならではの冷たさを排除。日常に溶け込みユーザーへの親しみやすさを演出しています。

本体右のエッジスクリーンはわかりやすくカーブしていますが、実はメイン画面を覆うガラスも微妙にカーブしています。この部分には「2.5Dグラス」を採用。平面の2Dグラス、曲面の3Dグラスの中間に位置するこのグラスは、一見平面に見えますが、よく見ると端に行くほどカーブしています。この微妙なカーブが、デジタル機器ながらもアナログ的な手触りを感じさせてくれるのです。

エッジスクリーンが本体右側に位置しているのは、手帳のインデックスをイメージ。このあたりにもデジタルとアナログの融合へのこだわりを感じさせてくれます。

■メイン画面を最大限に活かす独立したエッジスクリーン

デザイン面での特徴だけではありません。エッジスクリーンは、メインスクリーンとは独立したインターフェイス「Revolving UX」を採用。よく使うアプリのアイコンを表示させたり、新着メールやTwitterの人気検索ワード、オリジナルのメッセージを表示させることが可能です。

このエッジスクリーンは、メイン画面のパフォーマンスを最大限に引き出す効果もあります。たとえば、16:9のメイン画面で動画を再生させているときに、コントローラーをエッジスクリーンに表示させることで、メイン画面には純粋に動画だけが表示されます。コントローラーが表示されないため、画面上には余計なものが表示されず、快適に動画を視聴することができるのです。

Revolving UXは指で回転させて表示を変えていくことができます。これは、ホテルやビルなどに設置されている回転扉(Revolving Door)からヒントを得たとのこと。確かに、その動作は回転扉のようです。

カバーをしてもエッジスクリーン部分はむき出しのまま。そのため落下させてしまった際に簡単に割れてしまいそうに思えます。しかし、GALAXY Note Edgeはその点も考えてデザインされています。

本体の周囲にはメタルフレームを採用。このメタルフレーム部分をよく見てみると、液晶面よりも若干出っ張っているのです。そのため、GALAXY Note Edgeを誤って液晶面から落としてしまっても、地面にはフレーム部分が先に着地するため、液晶が割れてしまう可能性を低くしてくれるのです。

このように、見た目や使い勝手だけではなく、本体の保護という点も考えられてデザインされているのです。

■付属タッチペン「Sペン」へのこだわり

Galaxy Noteシリーズの特徴といえば、付属する「Sペン」を忘れてはいけません。紙にペンで文字を書くかのような感覚で、画面上にスラスラと書き込んでいけます。

初代Galaxy Noteから採用されているこのSペンですが、GALAXY Note Edgeではさらに進化。筆圧感知機能は前モデルの2倍にあたる2048段階にアップ。微妙なタッチがさらに再現できるようになっています。Sペンの芯の素材も吟味し、万年筆のような書き味を実現しています。

これだけではありません。もっとSペンを使いやすくするために、GALAXY Note EdgeではSペンのデザインを変更。滑りにくくするためにSペン本体にエンボスのパターンを採用。また、本体からSペンを取り出すとSペン専用メニュー「エアコマンド」が自動的に表示されるようになっています。

これは「パソコンのマウスのように、SペンでGALAXY Note Edgeをもっと快適に操作してもらえるように」というデザイナー陣の要望が反映されたもの。見た目だけではなく使い勝手の面でも、GALAXY Note Edgeは進化しているのです。

■インカメラ&録音機能も大幅強化

最近話題になっているセルフィ(自撮り)に関するカメラ機能も強化されています。GALAXY Note Edgeではインカメラを使ったセルフィモードに「ワイド自分撮り」機能を追加。これは、最大広角120°で自分だけでなく周囲の人も入れて自撮りが行える機能です。

韓国ではセルフィ棒が大流行中。実はこれ、セルフィー文化のお国柄に関係あるようです。韓国の若者は自撮りをする際に、自分だけでなくその場にいる友だちも一緒に映しこみたいと思うそう。そこで登場したのがセルフィ棒。より自分から離れたところから撮影できるようにすれば、周りの友だちも映りやすくなるというわけ。

これをスマホだけで実現しようとしたのが、ワイド自分撮り機能なんですね。自分も含めた、大人数の自撮りはもちろん、ママがお子さんを抱っこして一緒に写真に納まることも可能になります。セルフィ大流行の韓国メーカーならではの機能とも言えそうです。

このほか、マイク機能の大幅強化。3つのマイクを搭載しノイズキャンセル機能を採用。また、録音した音声をテキスト化する機能も搭載されています。

エッジスクリーンを搭載した奇抜なデザインが注目されがちですが、ファブレットとしての機能も大幅にアップ。実際に触ってみると、本体の大きさに比べホールド感が高く、使いやすいという印象。個人的にスマートフォンは小さいほうがいいと思っていたのですが、GALAXY Note Edgeは使ってみたいと思わせる魅力がありました。

ちなみに、日本では未発売のGALAXY Note 4も同様のコンセプトとなっています。グローバルではGALAXY Note 4が先に発売されましたが、日本にはサムスンの最新の技術とイノベーションを体験してもらうために、GALAXY Note Edgeを先行投入したとのこと。確かにインパクトは抜群。サムスンの心意気が表れているスマートフォンと言えます。

■新しいコンセプトのウェアラブルデバイス「Gear S」

もうひとつの注目ギアがウェアラブルデバイスの「Gear S」です。手首に付ける腕時計型のデバイスとしては「Gear Fit」がありますが、Gear Sはそれとは異なるコンセプトを元に開発されました。

Gear Sのコンセプトは「スマホを手首に」。人体工学を元に手首にフィットするように曲面を活かしたデザインとなっています。これに大きく貢献しているのが、曲面ディスプレイと曲面バッテリーです。

2インチという大型有機ELディスプレイを手首にフィットさせるためには、手首に合わせた曲面のデザインが不可欠。それを実現することができたのは、曲面ディスプレイと曲面バッテリーがあればこそなのです。

■IT×ファッションを意識

素材にはリアルメタルを採用。プレミアム感を演出していますが、ここにもサムスンのこだわりが。それが「ITとファッションの関係性」です。

デジタルガジェットは、機能面が優先されどうしてもデザインが無骨になりがち。しかし、Gear Sにおいては機能とデザインのバランスを考慮し、個性的すぎず、かといって平凡でもないちょうどよいデザインになっています。実際に腕に付けてみると、フィット感はもちろん、スポーティなデザインのため違和感を感じません。

本体のカラーはホワイトとブラックの2色展開ですが、ベルト部分は交換が可能。サムスンからは5色のバンドが発売されていますが、そのほかにもサードパーティとのコラボレーション企画から生まれたものもあります。これにより、さらにファッショナブルに個性を演出することが可能。男性だけでなく女性でも楽しめるようになっています。

■スマートフォンに変わる新しいメインデバイスへ

Gear Sのもうひとつの特徴は、3G/LTEに対応しているということ(※2)。Gear FitはBluetoothでスマートフォンと連携することが前提でした。言い換えれば、スマートフォンがなければフルに機能を使うことができなかったのです。

しかしGear Sは、単体でデータ通信が可能。メールやSMSの通知や受信、閲覧だけでなく、作成から送信まで行うことが可能(※3)。そう、Gear Sがあればわざわざメール確認や返信をするためにスマートフォンを開く必要がないのです。Gear Sは単体でスマホ並みの機能を使うことができるのが、最大な特徴と言えるのです。

生活防水にも対応しているので、日常生活やスポーツ中につけっぱなしでもOK。Gear Fitを始めとした多くのウェアラブルガジェットに搭載されているトラッカー機能やヘルス機能にプラスして、コミュニケーションツールとしても使えるGear S。もしかしたら、スマートフォンに変わるメインガジェットとして、数年後には当たり前になっているかもしれません。

サムスン電子本社にオープンした「SIM」を見学

サムスンは、グローバルで製品を展開している総合電機メーカーです。日本ではスマートフォンと医療機器が展開されていますが、世界においては家電から半導体まで、あらゆるジャンルを手がけています。

そのサムスンの全貌を知ることができるのが、サムスン電子水原本社に併設されている「SIM」(SAMSUNG INNOVATION MUSEUM」です。

入り口を入ると、天井付近に大きなディスプレイ。ここにさまざまな映像が表示されるだけでなく、ディスプレイ自体が分かれたり動いたりします。なんというインタラクティブ。

建物内には、電気やテレビ、ラジオなどテーマごとにブースが設けられており、中央にあるデバイスを動かすことで、上にあるスクリーンにそれらの歴史に関する映像が流れます。

また、世界中のさまざまな電化製品や半導体部品なども展示されています。サムスン製品も数多く展示されており、歴史を感じます。

キーボード付きの端末もありました。

ちょっと変わった端末も。2003年に発売されたMatrix Phoneは、デザインがとてもかっこいい!

こちらは、ウェアラブルデバイスの元祖ともいえる端末。PHSを横に倒したようなデザインが特徴的です。

サムスンの歴史を知ることができる展示コーナーでは、過去の決算報告書やロゴの歴史などの紙の資料も豊富です。

また、エポックメイキングな製品も展示されています。冷蔵庫や洗濯機といった白物家電も多数あります。

ノートPCの先駆けとなったラップトップコンピュータです。懐かしい感じがしますね。

ロボット型掃除機もサムスンでは発売しています。

もちろん新製品コーナーも。最新のGALAXY Note EdgeやGear Sも展示されており、触れることができます。

とても充実したこの施設。平日は事前予約制、土曜日は自由閲覧となっています。しかも入場料は無料。予約はホームページから行えます。

■サムスン製品の購入もできる「samsung d'light」

もうひとつ、施設のご紹介。サムスンのソウル本社近くにある「samsung d’light」です。こちらは、サムスンの最新機種の展示や、体験施設がメインとなっています。

1階ではサムスン製品の展示・体験がメイン。パソコンや曲面ディスプレイを採用した大画面液晶テレビなどを見ることができます。

大型ディスプレイの前に立つと、Webカメラで自分の姿が映し出され、ディスプレイ内でバーチャルストーリーが展開されるコーナーも。これがなかなかおもしろく、自分がやるだけでなく誰かがやっているところを見るのも楽しいコーナーでした。

2階には、さまざまなショールームや体験ブースがあります。

半導体の中へバーチャルトリップできるコーナー。エレベーターのようなブースに入ると、2分ほどの小旅行へ。まるで自分が小さくなったような錯覚に陥ります。

LEDを使った体験ブースも。中に入るとLEDが発光していますが、手を触れると色が変わります。

最新家電のショールームもあります。なお、サムスンではスマート家電を推進。スマートフォンからあらゆる家電の操作ができるようになっています。

教育シーンでの活用例の展示では、GALAXY Tab Sを使い、各生徒の問題解答の様子などをモニターできます。教師の画面は大型ディスプレイに表示して共有。このように、教育現場でのIT化も韓国で進んでいるようです。

地下1階にはサムスン製品が購入できるショップが併設されています。スマートフォンやタブレットはもちろん、日本では発売されていないパソコンやデジカメ、液晶ディスプレイ、周辺機器などがあります。自分へのおみやげにChromebookを購入しようとしましたが品切れ中とのこと。人気なんですねー。

samsung d’lightは、江南駅近くにあり立地条件がバツグン。そのためか、韓国の方々も多数訪れていました。日本人の僕にとっては、日本では見ることができないサムスン製品を多数見ることができて大満足。家電やガジェット好きならば、韓国を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

ということで、サムスンメディアツアーのレポートはこれにて終了。GALAXY Note EdgeおよびGear Sに込められた想いや、サムスンの歴史、そして新製品などに触れることができて、とても有意義でした。

みなさんも、韓国に訪れた際にはSIMやsamsung d’lightに訪れてみてはいかがでしょうか?

※1.※2.※3. 日本ではDocomo から発売の3G通信モデルのみ対応。