日本コカ・コーラ、画期的な省エネ技術で「ピークシフト自販機」発表
日本コカ・コーラは11月19日、画期的な技術を導入した新型自動販売機「ピークシフト自販機」を2013年1月から12月にかけて、100億円以上を投資して全国に2万5000台以上設置すると発表した。発表会で登壇した日本コカ・コーラ副社長のティム・ブレット氏は、「日本に初めてコカ・コーラの自動販売機が登場してから50年の歴史において、ピークシフト自販機はもっとも革新的な自動販売機であり、もっとも重要なイノベーションである」とあいさつし、同自販機の導入に向けた意気込みを表した。(写真は「日本コカ・コーラ」提供)
「ピークシフト自販機」は、東日本大震災から2カ月後の2011年5月から開発を開始。「震災後、ピーク時間の消費電力を削減することが求められたことから、従来の必要最低限の製品だけ冷却することで消費電力量を抑えるという考え方から、夜のうちに全ての製品を冷やし、日中はその冷気を逃がさないという発想の転換によって生まれた」(富士電機三重工場設計部長の杉本幸治氏)というイノベーションのたまもの。「全体冷却」「断熱効果向上」「気密性向上」によって、冷却のための電力使用を、一般的に電力使用がピークになる日中から、比較的電力に余裕のある夜にシフトすることで日中、自販機の消費電力を大幅に抑える。
そして、「日中に音を出さない、コンプレッサーを停止しても16時間冷えた製品の提供が可能、そして、年間を通じた大幅な電力の削減が可能といった、今までの常識を全く変えてしまう3つの特長を実現できた」(日本コカ・コーラ ベンディング事業部統括部長の大谷知也氏)という。2012年7月から2カ月間のフィールドテストの結果、(1)夏であれば日中の消費電力を95%削減可能、(2)冬でも使用するヒーターの消費電力を20%削減し、冷却に使用する消費電力と合わせて68%の消費電力を削減できるという省エネ性能を発揮することを確認した。
また、年明けからのピークシフト自販機の全国設置については、「お客さまとカスタマー、また、社会が業界のリーダーであるコカ・コーラシステムに対して求めていた問いへの答え」(コカ・コーラウエスト代表取締役社長の吉松民雄氏)と、社会的な使命であるとした。「昨年の震災以降の不安定な電力供給状況のもと、地域に密着した企業として、また、日本最大のボトラー社として、業界をリードする節電対策に積極的に取り組んできた」(吉松氏)という。そして、その節電の次なる取り組みとして「ピークシフト自販機」を展開していくと語った。
なお、「ピークシフト自販機」のキャラクターには、1922年にフランスで広告に登場して以来、世界中でコカ・コーラのコミュニケーションに登場してきたキャラクターの「ポーラーベア」を起用する。ポーラーベアが持つプラカードには、「温暖化が進むと氷が溶けちゃうよ。」「ふむふむ。ピークをシフトしてるってこと?」「省エネさんせい! 節電さんせい!」といった環境メッセージをわかりやすく伝える内容を表示させ、このピークシフト自販機が地球にも優しいことをアピールする。(編集担当:風間浩)
