自民党の内閣部会(松村龍二部会長)と青少年特別委員会(高市早苗委員長)は先月後半、合同部会を開いて、18歳未満の青少年がインターネットでセックスや暴力などの有害情報にアクセスするのを防ぐ「有害情報の規制」法案をとりまとめた。

 そのポイントは、(1)内閣府に設ける青少年健全育成推進委員会に「有害情報」を判定する権限を与え、(2)有害情報の排除のため、同委員会や総務大臣、経済産業大臣に、インターネットサービスプロバイダーやサイト管理者に対する立ち入り検査や、削除命令を出す権限を付与、(3)命令違反者には、1年以下の懲役刑や100万円以下の罰金といった刑事罰を課す―ことなどである。

 ただ、法案を取りまとめる論議が拙速だったうえ、できあがった法案も重要規定の多くを政省令に委ねる乱暴な内容だ。規制対象が青少年向けの情報にとどまらず、大人も含めた国民の「表現の自由」と「知る権利」を阻害する恐れが非常に強いという問題もある。今後、社会的な批判を呼びそうだ。

 同法案によると、規制の対象になる「有害情報」を、(1)性に関する価値観の形成に著しく悪影響を及ぼす情報、(2)著しく残虐性を助長する情報、(3)犯罪、自殺、売春を誘発する情報、(4)心身の健康を害する行為を誘発する情報、(5)心理的外傷を与えるおそれがあるいじめ情報、(6)非行又は児童買春等による青少年の被害を誘発する家出情報――の6つと定義。具体的には、前述の青少年健全育成推進委員会(以下、「青少年委員会」)の規則で「青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるものとして定める基準に該当するものをいう」としたうえで、実際の判定を青少年委員会に委ねるとしている。

 そして、パソコンや携帯電話向けのインターネットサービスプロバイダー、ウェブサイトの管理者、携帯電話会社、フィルタリング関係者、機器メーカー、インターネットカフェ業者などを直接的な規制対象とし、青少年の有害情報へのアクセスを困難にするフィルタリング機能を整備すること、有害情報が流れる可能性がある場合は当該サイトを「会員制サイト」に移行すること、有害情報を削除することなどを義務付ける。 


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