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山形といえば「さくらんぼ」
さくらんぼといえば「山形」

【写真を見る】“さくらんぼといえば山形”に危機!? 「近い将来山形県は抜かれる」さくらんぼ農家が語った不安 工夫を凝らし続ける生産者や技術者 その努力の“結実”を願って(山形)

ツーカーな関係性と、全国的にも広く知られるイメージ…

しかし今、“さくらんぼの県、山形”に危機が迫っていました。

■圧倒的シェア率を誇っている山形だが…収穫量が激減している

日本のさくらんぼの収穫量のおよそ7割を占める山形県。

しかし、県内のさくらんぼの収穫量は去年とおととしで大きく減っているのです。
霜被害で生産量が激減した2021年の収穫量すら下回っています。

なぜこれほど減っているのか・・・

山形県庁「園芸大国推進課」に話を聞くと、去年のさくらんぼは「結実不良」、そしてその原因は「マメコバチの減少」と「開花期の天候不順」ということです。

■花粉を運ぶマメコバチの減少 自然に頼れない中でできることは

さくらんぼの花が受粉するには、花粉を運ぶマメコバチの活動が欠かせません。

しかし、去年は春の強風や連日の雨でマメコバチの活動が低調だったほか、近年の夏の猛暑でマメコバチの数自体が減っているということです。

自然に頼れない中、県が重視してきたのが「人工授粉」。

すでに人工授粉をしている農家もいますが、マメコバチの減少までは気づいていない場合もあるようで…。

県では効果的な人工授粉の講習会を各地で開くとともに、農家に近年の状況を伝えているということです。

■それだけじゃ足りない 園地ごとの対策に生産者の工夫が光る

人工授粉でたしかに変わる部分はあるものの、やはり園地によってできる対策は違うようです。そこで必要となるのが、それぞれの農家の工夫とその実践。

上山市でさくらんぼを生産する枝松博さんは、人工授粉のほか、人工交配や、ヒーターを使った霜対策などを行い、例年通りの収穫量を確保できたといいます。

さらに、枝を少なくして生育を早め早くもぐというように、収穫にも工夫を凝らしています。

努力の甲斐あり安定的な収量を確保していますが・・・
枝松さんがこぼした不安は衝撃なものでした。

■今のままではいけない 転換が求められる「品種」


枝松博さん「山形県が今全国で収穫量日本一だといっているけれども、近い将来山形県は抜かれる」

山形魂に刻まれている、「さくらんぼといえば山形(逆も然り)」。さくらんぼにおいて山形が他県に抜かれるなんて考えたこともありませんでした。

枝松さんの懸念は「品種」にあるといいます。県の収量のおよそ7割を占める主力品種「佐藤錦」。
甘みと酸味のバランスが抜群で人気の品種なのですが・・・
猛暑が続くと商品価値が下がる「双子果」になるなど、非常に繊細で暑さに弱い品種なのです。

猛暑が“異常”ですらなくなってきている山形において、より作りやすく美味しいさくらんぼへの転換が求められています。

■新品種のデビューにかかる時間は 赤ちゃんが社会人になるくらい


しかし新品種の開発というのは生半可なものではありません。
500円玉より大きいがキャッチコピーの「やまがた紅王」はデビューまで23年かかりました。

23年・・・人間に例えると生まれた赤ちゃんが大学を卒業して社会人になるくらいの期間と考えるとその難しさが想像できます。

そんな新品種づくりの最前線にあるのが県農業総合研究センター園芸農業研究所(寒河江市)。

日々50~100個ほどのさくらんぼを食べてデータを取っている研究者のみなさん。

山形のさくらんぼを守るための取り組み。
・・・とは言え、そんなに食べているとさすがに嫌にならないのでしょうか?

県園芸農業総合研究センター 園芸研究所 安孫子祐樹 所長
「正直ですね体調が十分でないと食味評価も難しくなるときもありますけど、おいしい果実を、品種を育成するんだという強い気持ちのもと頑張っていくという気持ちの方が強いのだと思います」

並々ならぬ思いがうかがえます。

■“今”と“未来”を見据えた対策 努力が結実する日に期待

土俵際に立たされている山形の「さくらんぼ」。
その裏では、生産者や技術者による“今”の対策と、“未来”への対策が同時に進められています。

これからも“さくらんぼの県、山形”のイメージを保ち続けることができるのか。

さくらんぼに携わるすべての人々の努力が“結実”することに期待します。

【動画付きの記事を見る】 【特集】“今”の対策と“将来”への展望 山形を代表する「さくらんぼ」 収穫量の減少に立ち向かうための多くの手段 生産者や技術者の努力に迫る! https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2671381?display=1