タカマツハウスは5月12日、「住宅購入の検討の変化」に関する調査の結果を発表した。調査は2026年3月19日〜3月20日、住宅購入を検討している、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県在住の20〜50代で世帯年収1,000万円以上のアッパーミドル層1,000人を対象にインターネットで行われた。

○購入を検討している住宅の種別

はじめに、「現在の住居形態」について尋ねたところ、20代や30代では「賃貸マンション・アパート(20代36.1%、30代41.3%)」、40代では「持ち家の分譲マンション(31.5%)」、50代では「持ち家の一戸建て(34.1%)」がそれぞれ最多となった。

20代・30代は、現在賃貸に居を構えておりこれから新しくマイホームを構える「初めての購入」がメインであることがわかる。一方、40代・50代になると、すでに「持ち家」に住んでいる傾向にあり、「住み替え」のニーズが高いことが示された。

そのような状況で、どのような形態の住宅を候補として考えているのだろうか。

「現在、購入を検討している住宅の種別」について尋ねたところ、30代から50代にかけては、「新築分譲マンション(30代62.8%、40代57.3%、50代50.0%)」と「新築一戸建て(30代51.7%、40代53.9%、50代44.1%)」が上位になり、新築人気が高いことがうかがえる。

一方で、20代のみ「中古分譲マンション(45.9%)」が最多となる対照的な結果になった。20代は、これから資産を形成していく段階であり、価格高騰の続く新築を避け、より手の届きやすい中古住宅を現実的な選択肢として捉えているようだ。

○住宅購入を検討し始めた理由

住宅購入を検討し始めた理由を教えてください

次に「住宅購入を検討し始めた理由」について尋ねた。30代〜50代にかけては、「現在の住まいが手狭になった」が最も多く、子どもの成長などがきっかけになっている可能性がある。一方で、20代は「資産形成・インフレ対策、または住宅ローン金利の動向」が、最も多い結果となった。

○住宅購入を検討する際、重視したいポイント

「住宅購入を検討する際、重視したいポイント」について尋ねたところ、「立地(59.7%)」と回答した人が最も多く、「価格(55.5%)」「周辺環境(41.4%)」が続いた。

「住宅購入を検討する上での懸念点」について尋ねたところ、「物件価格が予算を上回ってしまうこと(48.5%)」と回答した人が最も多く、「近隣住民の属性が気になること(39.1%)」「アフターフォローの質や管理費や修繕積立金の上昇リスク(35.6%)」と続いた。

○検討開始後にマンションから戸建てへシフトする層の実態とは

昨今の「首都圏のマンション価格の推移」について、どのように感じているか尋ねたところ、「適正な価格以上に高騰していると感じる(53.0%)」と回答した人が最も多く、「高いと思うが、妥当だと感じる(30.2%)」「適正な価格だと感じる(16.5%)」と続いた。

約半数が、現在の価格水準を「高騰しすぎている」と捉えている一方で、約3割の方は「上昇しすぎている」と捉えつつも、社会情勢を鑑みればその価格水準は「やむを得ない」と受け止めている状況がうかがえる。

住宅価格の高騰や社会情勢の変化を受けて、検討条件に変化はありましたか?

「住宅価格の高騰や社会情勢の変化を受けて、検討条件に変化はあったか」を尋ねた。年代別に見ると、20代と30代では「希望エリアを広げた」や「住宅種別の幅を広げた」が上位を占め、限られた予算の中でどうにか理想の住まいを見つけようと、柔軟に選択肢を広げている様子がうかがえる。

一方で、40代と50代では「予算を引き上げた」が最多になり、条件を妥協するよりも、シンプルに「予算を追加して希望の物件を買う」という選択をしていることがわかる。

こうした条件の変化の中で、検討開始当初と現在とで「候補の住宅種別」にも変化はあったのだろうか。

検討開始当初と現在で、候補となる「住宅種別」に変化はありましたか?

「検討開始当初と現在で、候補となる『住宅種別』に変化はあったか」を尋ねたところ、20代〜40代では、「当初は『マンション』だったが、現在は『戸建』も検討している(または戸建のみを検討している)」という回答が多い結果となり、特に、20代と30代では3割以上が戸建てへと検討の幅を広げている。

一方、老後の生活を見据える50代では「当初から『マンション』で、現在も変わらない」が最も多く、終の住処として広さよりも「駅からの近さ」や「管理の手軽さ」といった利便性が優先されている可能性がある。

○「戸建て住宅」の魅力

では、マンションからシフトした層を含め、検討者は「戸建て住宅」のどのような点が魅力に感じているのだろうか。

マンションと比較した際、「戸建て住宅」のどのような点に魅力を感じますか?/住宅を「資産」として考えた場合、どのようなことを重視しますか?

「マンションと比較した際、『戸建て住宅』のどのような点に魅力を感じるか」を尋ねたところ、「管理費や修繕積立金などの固定費が毎月かからない(48.7%)」と回答した人が最も多く、「土地という資産が手元に残る(40.5%)」「災害後の修繕やリフォームなどを、自分自身ですぐに判断ができる(39.3%)」となった。マンション特有のランニングコストがかからない点に魅力を感じる人が多いようだ。また、建物が古くなっても土地の価値が残るという「資産性の高さ」が選ばれていることから、所有価値を重視している様子がうかがえる。

最後に、「住宅を『資産』として考えた場合、重視すること」を尋ねたところ、「立地重視(55.7%)」と回答した人が最も多く、「実利重視(42.5%)」「居住価値重視(28.9%)」が続いた。将来的な売却や賃貸を視野に入れた際、価格が下がりにくく需要が見込める「立地」が最も重視されていることがわかる。

同時に、日々の住み心地(居住価値)よりも、「将来高く売れるか」「インフレ対策になるか」といった金銭的なメリット(実利)を優先する傾向があり、資産防衛の意識が高い様子がうかがえる。「住宅を単なる住みかとしてだけでなく、将来の資産形成の手段としてシビアに評価する、現代の購入検討者の視点が浮き彫りになった」(同調査)。