【住宅街にクマ出没】去年の餌不足で行動範囲拡大か 専門家が指摘
クマによる人への被害のうち、県内の市街地で4月に発生したのは、この10年で初めてです。専門家は、去年の秋は木の実の実りが悪かったため、冬眠明けの今の季節は、市街地でも注意が必要だと呼びかけています。長岡記者のリポートです。
立山カルデラ砂防博物館 白石俊明さん
「春の時期に平野や市街地にツキノワグマが出没した事例は県内で過去にも多々ありました。ただ、富山市の森地区という場所を考えますと、神通川であったり、または常願寺川などの河川を利用し北上したのちに市街地内、住宅地内に迷い込んでしまった、侵入してしまったんだと思います」
去年11月には、神通川の河口からおよそ1.5キロの富山市草島や、金山新でもクマの足跡が見つかっています。
また、クマが昨夜、海に近い地域で現れた背景には、去年の「餌不足」も影響している可能性があると説明します。
「クマはですね、冬眠前にドングリなどの食物を盛んに食べて脂肪を蓄え、飲まず食わずの冬眠に入るわけですが、昨年の秋は山の実りが悪く飢えている状態、飢餓の状態のまま冬眠した個体もいると考えられます。そういった状況で餌を探し、普段出てこないような場所まで入ってきてしまう、市街地を徘徊してしまういうことも考えられます」
一方、きょうクマの駆除にあたった富山市猟友会の中川会長は以前からこの近くにいた可能性を指摘します。
富山市猟友会 中川稔会長
「去年からずっと、草島の方におった(目撃があった)、あれがまったく消息が不明だったもんですから、たぶんこのへんにおったんじゃないかと思います」
白石さんは、朝や夕方の外出を控えたり、ラジオや鈴で自分の存在を知らせたりする対策にとどまらず、万が一、クマと遭遇したときに隠れられるよう電信柱や道路標識の場所を常に把握しておくことも大切だと話します。
また、外出時は帽子をかぶり、リュックを背負うなどして、肌の露出を少なくし、被害を最小限に抑えるよう注意を呼び掛けています。
