「ギャアぁ―――」熊本の新1年生が直面した衝撃、そして絶望 ″僕、一生ダメかも知れない…″ いったい何があった?
この物語の主人公は、熊本市に住む小学1年生
桜の季節、期待に胸を膨らませて小学校の門をくぐった新1年生。
熊本市に住む健介くん(6歳・仮名)もその一人です。
入学から1週間。ついに、「人生初の給食」の日がやってきました。
しかし、その記念すべき一日は、彼にとって「衝撃」そして「絶望」へと変貌を遂げることになります。
健介くんが書いた一枚の絵、「ギャアぁ――――」という文字、いったい何があったのでしょうか?
熊本市に住む健介くん。初めての給食にドキドキしたといいます。そして、給食初日に給食当番にも挑戦しました。牛乳パックを友達と2人でみんなの席に配ったのです。
そして、配り終え、ようやく自分の席へ。さあ、おいしいパンと一緒に牛乳を……と思ったその時でした。
健介くんは凍りつきます。
自分で運んだ牛乳パックに「……ん? ストローがない」
パックをクルクル回してよ~く探してもストローがない?
これどうやって飲むんだろう??
先生が飲み方を教えてくれたそうですが、健介くん、その後に自分の身へ降りかかる衝撃のせいか、先生の説明をあまりよく覚えていませんでした。
ただ一つ理解したのは、「ストローなしで、このパックの角に口を直接つけて飲む」という、"人生未踏のルール"だけ。
そして格闘が始まった
まず、パックが開かない。
先生に助けてもらい、どうにか「飲み口」は確保したものの、家では常にコップを使っています。パックに直接 食らいつくワイルドなスタイルなど経験したはずもありません。
牛乳は、健介くんの予想を裏切る軌道を描きました。
一気に流れ込んできた牛乳が口から溢れ、机にも制服にも飛び散ったのです。
健介くんはこの時、こう悟ったそうです。
「これは難しい。一生うまく飲めないかもしれない……」
しかし、本当の戦いは放課後に待っていたのです。
「ぼくは ギャアぁ―――となったんだよ」
学校帰り。お母さんが小学校の近くまで迎えに来てくれました。
「給食どうだったの?」
「おいしかったよ。パンがおいしかった」
「牛乳飲めた?」
「それがね。ストローもコップもないから、飲み方が分からなくてとても大変だったんだよ」
「それ、どういうこと?」
お母さんは首を傾げます。そして、帰宅後、驚愕しました。
制服に浮かび上がるいくつもの白いシミ。 「これ、全部牛乳!?」 時間が経ったシミは頑固で、落とすのに3回の手洗いを要しました。
なぜ、家ではこぼさない子がこんなことに?
なかなか事情を分かってくれないお母さんに説明しようと、健介くんが、ついにペンを執りました。
メモ紙に描かれたのは、一箱の牛乳パック。
横には「なにもない(ストローもコップもないの意味)」の文字。そして余白を埋め尽くす「ギャアぁ―――――――」という魂の叫び。
このダイナミックな"解説図"を見て、お母さんはようやく事の重大さを理解しました。「そんな飲み方、やったことないもんね。それは難しいわ……」
健介くん、家で牛乳はコップに入れて飲んでいます。
パックから直接飲むとは想像したことも、やろうとしたこともなかったのです。
給食2日目。
健介くんは再びパックと対峙しました。結果は「少しこぼしたけど、全部飲めた!」
"一生無理だ"とまで思い詰めた前日から、わずか24時間で彼は適応してみせたのです。
お母さんは思いました。
「次はどんなギャアぁ―――に遭遇するのか?息子の成長を楽しみに見守ろう」と。
<解説>熊本県牛乳普及協会に尋ねると
学校給食に関わる熊本県牛乳普及協会によりますと、給食の牛乳からストローをなくしたのは2024年4月、今から2年前のことです。
各市町村の教育委員会と話し合い、プラごみの削減、環境問題への意識を向上させる食育の一環だったといいます。
一方で、飲みやすくするためにパックメーカーと協議を重ね、開けやすい形状にしたり、飲み口の衛生面に気を配ったりしているということです。
また、支援学校などストローをどうしても必要とするところには、別途、ストローを納品しているそうです。
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