トランプ大統領への批判、「タコ」に加えて「豆腐」も
トランプ大統領の政治手法はしばしば「TACO(タコ)」という造語でやゆされる。TACOとは、「Trump Always Chickens Out(=トランプはいつもビビって逃げ出す)」の頭文字を取ったものだ。
例えば、昨年は高関税をかけると最初は脅しをかけてみせたが、株価や米国債の価格が下がると、関税率を一時引き下げにしたり、関税発動の日を延期したり、発動後に課税を取り止めたりするなどの動きが続いた。大口をたたいたものの、実際には、当初主張していた高関税を課税できなかった。
直近では、ホルムズ海峡をめぐるイランとの交渉期限について、当初設定した期限を軟化させるなど、主張が二転三転した。イラン攻撃と交渉をめぐっては、原油価格が高騰すると軟調に転じるTACOの傾向が見てとれる。
さて、日本で「タコ」と聞けば、多くの人が海の生き物を連想するが、画像素材サイト「いらすとや」は8日、公式X(旧Twitter)でトランプ大統領に扮したキャラクターが、タコやメキシカン料理タコスの被りものをしたイラストを公開した。
これがSNSで反響を呼び、米紙ワシントン・ポストが「タコ? タコウ? タコル? 世界中で話題のトランプTACOミームを解読」という記事の中で、これらの件について触れている。ミーム(ネットミーム)とはSNSや掲示板などで急速に拡散する、ネタ要素の強い画像や動画のことだ。
日本には昔から「このタコ!」のように、「間抜け」「不器用」「下手くそ」といった意味で人をからかったり罵倒したりする表現もある。トランプ氏のTACOも実はその意味では、というのは勘繰りすぎかもしれない。
なお、最近のSNSではトランプ氏を「TOFU(豆腐)」と批判する投稿が増えている。これは「Trump Only Fucks Up(=トランプは失敗ばかり)」という造語の頭文字だ。欧米の人が「TOFU」と聞けば日本発のヘルシーフード「豆腐」を思い起こすだけに、なかなか微妙な言い回しではある。
そして、トランプ氏のTOFUの例がまた増えた。
ハンガリーで12日、議会選挙が行われ、現政権のオルバン首相が敗北、16年ぶりの政権交代が確実となった。オルバン氏は親ロシアで権威主義的な体制を構築し、ウクライナ支援に反対するなどEUと鋭く対立した。
また、オルバン氏はトランプ氏の盟友とも言われ、バンス副大統領が7日にハンガリーを訪問して激励していた。選挙戦のさなかに訪問して候補者を露骨に応援するのは異例中の異例だ。
しかしながら、選挙結果で明らかなのは、プーチン氏とトランプ氏から応援されていたことは完全に逆効果だったということである。ハンガリー国民の目にどう映っていたのか、よく考えるべきであろう。
文/横山渉 内外タイムス
