オフィスカジュアル姿の警察官ら

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新卒採用の売り手市場が進む中、優秀な人材を確保しようと、首都・東京の治安を守る警視庁は、若手警察官を中心としたリクルーティングチームを発足しました。

■ノーシャツ・ノーネクタイスタイルで発足式

8日午後、東京・霞が関の警視庁本部には、ノーシャツ、ノーネクタイ姿の警察官ら30人ほどが集結しました。

通常、警視庁の警察官は制服やスーツを着て業務にあたりますが、今回は普段とは違う姿で臨んだ発足式の狙いについて、「堅い・怖いといった警察官のイメージを打破して親しみやすく思ってもらいたい」という狙いがあるといいます。

■内定辞退率4割…人材確保が急務に

近年、売り手市場を背景に人材獲得競争が激化している「就職活動」。警視庁も厳しい採用状況が続いています。

2024年度の採用は、受験者数が8341人に対して合格者は2036人。そのうち42.5%もの人材が、その後、内定を辞退したといいます。

こうした状況について警視庁の採用チームは、

・近年の学生は内定獲得数が約3社
・民間企業は就活から採用まで社員がマンツーマンでアプローチ
・内定辞退者は公務員志望で別の自治体に就職することが多い

などと分析しました。

そのため、「MPDキャリアフロンティア」と呼ばれる、就活対策の専門チームを結成しました。

平均年齢32.6歳の若手を中心としたチームで、窃盗事件などを担当する捜査三課や鑑識課に所属する刑事、生活安全部や警察署勤務など様々な現場で働くメンバーが集められました。

今後、全国の大学や高校などをビジカジ姿で回り、警視庁の魅力を伝えていくということです。

■警視庁の魅力とは…?

警視庁の担当者に、組織の強みや魅力について聞いてみました。

「首都東京の治安を守る組織で、警察官一人一人の役割も様々です。政府の要人を守るSPから、科捜研や捜査支援分析センター(SSBC)、災害派遣では全国へ派遣されます。職種は1000を超えるので自分の希望が叶うと思います」

実際にこのチームは、これまでにあまり積極的に採用活動を行ってこなかった医療系の大学・薬学部・海洋大学・音楽大学などを訪ねることにしているといいます。

■警視総監も期待「未来を切り開いてほしい」

筒井警視総監は、採用チームに向けて「就職活動の段階では警視庁を志望していない潜在層の開拓をすることで、警視庁の未来を切り開いてもらいたい。世界一安全な国の実現のため、警視庁の魅力を現代の若者に伝えてほしい。期待しています」と激励しました。

警視庁の採用担当者は、「5年後をメドに退職者が増えることが見込まれています。現時点で治安が維持できないほど採用が厳しいとは認識していないが、今のうちから礎を作って、このチームで1万人以上の就活生と接触して受験を勧めることを目標としています」と話しました。