(『豊臣兄弟!』/(c)NHK)*写真は第五回より

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NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(NHK総合、日曜午後8時ほか)。

「天下布武」を掲げて天下統一を目指した織田信長!でも「天下」が何を指していたかと言えば…

3月15日に放送された第十回「信長上洛」で、足利義昭を擁して上洛する決意をかためた信長。

その一方で、「信長に手を貸すように」と記された義昭からの文を受け取った際の家康の反応が、視聴者の間で話題になっています。

*以下第十回のネタバレを含みます。

<第十回のあらすじ>

信長(小栗旬)はついに美濃を攻略、半兵衛(菅田将暉)は藤吉郎(池松壮亮)の家臣となる。


(『豊臣兄弟!』/(c)NHK)

そんな中、足利義昭の使いとして明智光秀(要潤)が信長を訪ねてくる。さきの将軍を亡き者にした三好一族を討ち、上洛して義昭を将軍に擁立してほしいというのだ。

申し出を承諾した信長は、上洛の妨げとなる浅井長政(中島歩)に妹の市(宮崎あおい *崎はたつさき)を嫁がせ、和平を結ぶことに。

市は嫁ぐ前に、あることを小一郎(仲野太賀)に頼む。

義昭からの文を広げた家康

今回のドラマ中盤。

足利義昭を次の将軍に据えるべく、上洛の決意をかためた信長。

すると「上洛する信長の助力をするように」などと記された義昭からの文を、三河国主・徳川家康が受け取った様子が描かれます。

文を広げて、家臣・石川数正と話し合う家康。

「義昭様が上洛なさる。織田に手を貸すようにと言うてきた」と文の内容を告げると、「いかがいたしますか?」と尋ねる数正に対し、今は今川の相手で動けないと話します。

惜しいのう…

対して「では僅かな兵を名代の者に率いさせ、この場は取り繕いましょう」とこたえ、その場を去ろうとした数正。

するとなぜか家康は「惜しいのう…。もっと早く今川との片がついておれば動けたものを」と残念そうに呟きます。

「織田の上洛に従ったところで、さほど得はございますまい」と気の利いたことを話したそぶりをみせた数正でしたが、「な〜にを言っておるのじゃ」と反応した家康。

鋭い表情で「織田が上洛している隙に尾張と美濃を攻められたのに、と言うておるのじゃ」と話すと、「まあ、そのうちいいこともあるであろう」と続け、それを聞いた数正は感心した様子で小さくうなずくのでした。

視聴者の反応

これまで多くの大河ドラマでその姿が描かれた”徳川家康”。

一方、今回の『豊臣兄弟!』における松下洸平さん演じる家康は、ここまでことあるたびに、ただものではない気配をうかがわせる行動や発言をしてきました。今回も信長の上洛を助力するどころか、そのスキを突こうとしていた様子を見せ、重臣・数正は感心させられていました。

「温厚」といった過去の大河ドラマでの家康像と、一線を画したその姿に興奮を覚えた視聴者も多いようで、実際SNSでは、「家康黒い。ホンマ黒い…」「何考えているか全く分からない怖い」「『豊臣兄弟!』の信長家康ってあんまり仲良くない?」「今回の家康クズすぎないか…竹中直人秀吉の西村まさ彦さんの家康といい、羽柴勢をメインにすると家康を悪人にしなきゃいけない暗黙の了解でもあるの?」「『まぁそのうち、いいことあるだろ』の精神で、まぁそのうちまぁそのうちを続けて最終的に史実のあんな感じかなと思うとめっちゃ可笑しいし可愛い」「今年の家康と数正は近年の数正の中では一番、豊臣に寝返るのは仕方ないと思える家康と数正」といった声が。

なおこうした新しい家康像については、「豊臣兄弟!」で制作統括を務める松川博敬チーフプロデューサーが、弊サイトの取材記事の中で次のようにこたえていらっしゃいました。

天下を取ってやろうといった野望を持ってはおらず…

――ここまでも、負けた後に兵糧をやけ食いしたり、藤吉郎に嘘のアドバイスを送ったりと、松下さんには癖のある家康を演じていただいていますが、この先も、一筋縄ではいかないキャラクター造形を考えていて。

たとえば、家康自身は、別に天下を取ってやろうという強い野望を持ってはいなかった。気づけば天下がその手に転がり込んできた、といったような。

そもそも主役の秀長についても、現代人の感覚を持ち合わせたまま、戦国時代に飛び込ませたい、という制作側の思いがありまして。

もともと農民として静かに生きていくつもりだったのに、無理矢理、武士の世界に投げ込まれた。それこそ、小栗旬さんが出演されていた『信長協奏曲』の主人公・サブローに近いイメージで私はとらえています。

それと同じ感覚を家康にも持たせたいなと。それでこの先、秀長と共感しあう関係を紡いでいければ、と考えています。

(https://fujinkoron.jp/articles/-/20983)

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大河ドラマ第65作「豊臣兄弟!」で描くのは、戦国時代のど真ん中。強い絆で天下統一という偉業を成し遂げた豊臣兄弟の奇跡──夢と希望の下剋上サクセスストーリー!!

主人公は天下人の弟・豊臣秀長。

歴史にif(もしも)はないものの、『秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった』とまでいわしめた天下一の補佐役・秀長の目線で戦国時代をダイナミックに描く波乱万丈のエンターテインメント!

秀長を仲野太賀、秀吉を池松壮亮が演じ、脚本は八津弘幸、語りは安藤サクラが担当する。