アーセナルの分厚い選手層も、今回の勝利に大きく貢献した。

 マドゥエケとガブリエウ・マルチネッリが揃って得点し、試合終盤には故障明けの主将マーティン・ウーデゴーも復帰した。1−1の状況でブカヨ・サカを下げても、アーセナルはなお圧倒的な試合運びを見せた。

 アップソン氏は、層の厚さも好調の理由と語る。そしてチームを束ねるアルテタ監督の手綱さばきが絶妙だと指摘する。

「控え選手は、フレッシュさの維持とクオリティの点で重要な役割を果たしている。途中出場の選手が試合に大きな影響を与えており、しかも全員が先発を争っている。

 そもそも、これだけの選手層を持つチームを監督が維持していくのは容易ではない。選手は常にハングリーでなければならず、同時に、チームとして結束する必要もあるからだ。ベンチに回っても正しい姿勢で試合に臨むことが求められるが、アルテタ監督は全員の方向性を揃えている。彼らの目標は、プレミアリーグ優勝とCLの上位進出。同じ方向を向かせることで、指揮官はひとつに束ねているんだ」
 
 バイエルン戦後、当のアルテタ監督は「まずは選手たちを称えたい。欧州最高のチームを相手に、彼らは最高の試合をしてくれた。選手一人ひとりが、巨大な存在感を示した」と選手たちの労をねぎらった。

 そして、以下のように言葉を続けた。指揮官はバイエルン戦の勝利はあくまでも通過点とし、その先のチェルシー戦にすぐ視線を移した。

「勝負の世界は紙一重で決まる。先週末はトッテナムに勝利し、今回もバイエルンから貴重な勝利を挙げた。だがこの試合もこれで終わりだ。今日は家に帰って美味しい夕食を食べ、明日から次のチェルシー戦に向けて準備を始めるまでだ」

取材・文●田嶋コウスケ

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