高知の山本代表取締役と森下会長が、一連の疑惑について謝罪した。

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 J3の高知ユナイテッドSCは11月11日、「山本志穂美代表取締役社長に関する社内調査についてのご報告」と題した声明を発表した。

 クラブは、9月26日に公式サイトを通じて「この度、当社のハラスメント等外部相談窓口に対して、山本志穗美代表取締役によるクラブ内でのハラスメントに該当する行為の疑いがあるとの内部通報がありました」と公表し、内部調査を行なうとしていた。

 内部調査委員会(取締役及び外部弁護士で構成)はその後、スタッフから外部相談窓口に寄せられた「健全で安全な業務を行うための申し立てについて」と題する書面に、「精神的苦痛を受けた事例として記載された事案」について、事実関係を調査。10月1日から27日までヒアリング等を実施し、11月4日に報告書を取りまとめた。
 
 内部調査の結果、山本代表取締役のハラスメント疑惑は「パワーハラスメントに該当するとまでは認められなかった」と伝えられたことが明らかに。その一方、調査を通じて「雇用上の問題」や「職場マネージメント上の問題」などの新たな問題が判明した。

 雇用上の問題は次のとおり。

・スタッフが入社前に会社の行事等に参加した。だが、その対価や交通費、宿泊費等がスタッフに対して支払われていない。
・スタッフとの間で雇用契約書の作成・締結が行なわれていない。
・労働条件通知書が交付されていない。

 また、職場マネージメント上の問題として、山本代表取締役の言動でスタッフが精神的負担を負っているとの申告がなされていた。

 クラブは、これらの調査結果を受けて11月10日に取締役会を開催。山本代表取締役に対し、「取締役会問責決議による厳重注意処分」を下した。パワハラの認定はされなかったが、スタッフの管理監督責任を負う社長として、労働者の安全配慮義務を果たしていなかったと処分の判断理由を明らかにした。

 また、クラブは再発防止策として、「組織体制の見直しによるガバナンス強化」、「内部・外部相談窓口の設置」、「定期的な面談の実施」、「研修体制の強化」を掲げた。
 なお、調査結果や処分内容、再発防止策および山本代表取締役と森下勝彦代表取締役会長のコメントの詳細は以下のとおり。

■内部調査委員会の調査結果について

【調査対象】
 スタッフから外部相談窓口に対して提出された「健全で安全な業務を行なうための申し立てについて」と題する書面に精神的苦痛を受けた事例として記載された事案について、事実関係を調査。

【調査期間】
・ヒアリング等実施期間:令和7年10月1日から同年 10月27日まで
・報告書とりまとめ期間:令和7年10月28日から同年 11月4日まで

調査結果
(1) パワーハラスメント該当性の判断
 いずれの項目についてもパワーハラスメントに該当するとまでは認められなかった。

(2) 職場環境・管理上の所見(調査を通じて判明した事項)
 調査過程において、雇用上の問題や職場マネージメント上の課題が認められた。山本氏の代表取締役社長という地位・職責に鑑みれば、立場の差は歴然であり、その言動の影響力は極めて大きく、結果としてスタッフに心理的な萎縮を生じさせた可能性は否定できない。
 
 ついては、以下のとおり、早期の是正・改善を求めるもの。

?雇用上の問題
・給与等支払いに関する点
 スタッフが入社前に会社の行事・研修に参加したところ、その対価や交通費・宿泊費等が支払われていないということが判明した。行事・研修への参加は、一般的に業務と判断でき、労働基準法違反ともなりうる行為であるため、会社として今後、給与等支払いへの適切な対応が求められる。

・雇用契約書の締結及び労働条件通知書の交付に関する点