【リロ&スティッチ】三ツ矢雄二が絶賛する長谷川忍のツッコミ演技
――『リロ&スティッチ』に出演が決まったときはどう思われましたか?
長谷川 実は前から「いい声してる」と言われていたこともあって、「声のお仕事もやってみたいよね」とマネジャーさんと話していたんです。
三ツ矢 いい声していますよ。
長谷川 ホントですか? ありがとうございます! でも「そう言われているにしちゃ、お話しが全然こないなぁ」と思っていたら、いきなり実写映画の『リロ&スティッチ』のオーディションのお話をいただき、「出演が決まりました」と言われまして(笑)。僕的には大喜びだったんですが、「出来るかな?」というプレッシャーもすごくて、ここ最近で一番緊張した仕事になりました。
三ツ矢 僕は2002年公開のアニメーション版の映画や、その後に制作された放送されたTVシリーズでもプリークリー役を演じていたので、実写版になると聞いたときはビックリしましたし、「どんな風に映像化されるんだろう?」という興味でいっぱいになりました。今までディズニーのキャラクターをいろいろ演じてきましたが、その中でもプリークリーが一番大好きなキャラクターなんです。「またオファーがあったらいいな」と熱望していたので、出演が決まったときはすごく嬉しく思いました。
――ジャンバ博士とプリークリーは、どんなキャラクターなんでしょうか?
長谷川 ジャンバ博士は銀河連邦のエイリアンで、スティッチを作り出した天才発明家ですね。地球に逃げたスティッチを捕獲しようとリロたちをつけ狙うんですけど、天才学者特有のプライドの高さと冷酷さを感じさせながら、どこか憎めない間抜けな部分が見え隠れしていて。臨機応変に上手いことやろうとするけれども、大事なところでドジを踏んでしまうところなんかは自分と似ていたりもして、見ていて面白いキャラクターだなと思っていました。
三ツ矢 すごい極悪非道な発明家なんですけど、人間味に溢れているところがいいんですよね。まぁ宇宙人だから人間味っていうと変なんですけど(笑)。
長谷川 (笑)
三ツ矢 プリークリーはジャンバ博士の監視役として、彼と一緒に地球に派遣されることになったエイリアンです。地球オタクということで地球について変に詳しい知識を持っているんですけど、微妙に間違って憶えていることもあって。そこかしこに見えてしまう彼のマヌケさ加減が、僕は大好きだったりしますね(笑)。
長谷川 三ツ矢さんにハマり過ぎているキャラクターだなって思っています。「キャラクターをものにするっていうのはこういうことか」というプロの仕事を目の当たりにしている感覚があって、とても勉強になりました。
三ツ矢 自分でもプリークリーが身に付いてしまっているかなと感じています。でもまぁ一番似ているのはマヌケなとこなんですけどね(笑)
長谷川 そこなんですか?(笑)
ハイトーンのプリークリーとのグラデーションをつけたかったジャンバ博士
――収録にあたって何か準備をされましたか?
長谷川 事前にアニメーション版の資料をいただいたんですけど、勉強というよりは単純にエンタメとして楽しんで観させてもらってすごく面白かったです。声優としては初心者ですので、現場で教えてもらう気持ちで収録に行かせてもらいました。
三ツ矢 僕はアニメーション版を一度見て、20年以上前に自分が演じたプリークリーの口調や声のトーンを確認してから現場に行きました。やっぱりプリークリーのイメージって見る側にもあるはずなので、そのイメージを壊さないようにしたかったんです。でも現場に入ってみたら「アニメーション版はアニメーション版、実写版は実写版として考えてほしい」ということでしたので、それならと今の僕が思うプリークリーを演じさせてもらいました。
――どのようなことに気を付けながら収録に臨まれましたか?
長谷川 ここまでガッツリとキャラクターを声で演じるのは初めての体験だったんです。そんなこともあって最初は向こうの役者さんに合わせて演じさせてもらっていたんですが、スタッフから「もうちょっとテンション上げて大丈夫ですよ」とアドバイスをいただきまして。そこから少しずつジャンバという役を掴んでいった感じです。僕としては冷酷な感じと、ハイトーンのプリークリーとのグラデーションをつけたかったんです。なので、あまりテンションを上げすぎず、でも時に急にスイッチ入ったようになるオンオフみたいなところは意識しながらやらせてもらいました。
三ツ矢 初めてとは思えないくらいよかったですよ。素晴らしかったです。
長谷川 メッチャ緊張しました。
三ツ矢 僕の場合はエイリアンのときは昔のプリークリーを思い出しながらちょっと高めの声で、人間に変身したときは大人の俳優さんが演じていたので、声のトーンをちょっと落としめに演じさせてもらいました。そんなこともあって宇宙人のときはすごくやりやすかったんですけど、人間になってからはリアリティを求められてしまって、ちょっと大変でした。「あんまり抑揚を付けすぎないでリアルな人間として演じてください」という指示があったので、そこは悩みながらやらせてもらっています。
――収録時の裏話などあればお聞かせください。
長谷川 初心者ということもあって、ペース配分を間違えてしまったようで、収録の途中で声がかすれてきちゃったこともありました。なので、けっこう間に休憩を挟んだり、無理せず「ここで今日はやめておきましょう」とか調整していただいたりと、収録については何日かに分けて、喉が保つまで頑張るみたいなスケジュールでやらせていただいた感じです。
三ツ矢 僕の収録は一日でしたね。まぁまぁそこは声優生活も50年以上になりますから(笑)。裏話といえば、実は僕が台本や映像を見たのは収録現場が初だったんです。なので、最初はちょっと戸惑いましたが、やっているうちにどんどんプリークリーのことを思い出していって、最後まで楽しく演じることができました。
長谷川忍の食い気味のツッコミにダメ出しも!
――ジャンバ博士とプリークリーの掛け合いについてはどのように演じられましたか?
長谷川 収録は別々だったんですが、僕の収録のときには三ツ矢さんの声が既に入っていたんです。三ツ矢さんの声を聴きながら演じていると「あ、俺いま声優やってる」と思えましたし、ジャンバを演じるにあたってガイドのようにもなってまして。プリークリーには本当に助けてもらいました。
三ツ矢 ホントにボケとツッコミの漫才コンビのような感じがあって。完成した日本語吹替版を試写で観たときにジャンバのツッコミが僕のボケに綺麗にハマっていて、「素晴らしい!」って感心してしまいました。
長谷川 自然な会話の中でのツッコみということは意識しましたね。ツッコむところは絶対に外したくなかったし、三ツ矢さんにボケ損をさせたくないっていうのがあったんです。ツッコミを食い気味に勢いよく入れすぎて、「声が被っちゃうんで」とダメ出しをされてしまったりもして、「お笑いの間だとこうなんですけど」と言い訳しながら、やり直したこともありました。
三ツ矢 いや素晴らしいツッコミでしたよ。さすがだなって思いました。
長谷川 ありがとうございます。相方じゃないけど、相方と同じくらいやりやすかったです。
三ツ矢 (笑)
――そんな二人が捕まえようと奮闘するスティッチについて、印象をお聞かせください。
長谷川 毛の質感とかリアクションもアニメーションとはまた違うリアルさがあって、より可愛いくなっているんですよ。なんか「もう一回売れようとしてんな、コイツ」って感じがありましたね(笑)。
三ツ矢 アニメーション版のときはアニメーション版のときで可愛かったんですけど、実写になったことでグッズとして売られているスティッチが動いているような感覚がありました。表情が豊富で思わず触りたくなるくらいにモフモフになっていて、よりペット感が増したような気がしています。あと目の演技がすごいなって思って。無垢でイノセントなスティッチの魅力が目ですごく表現されていると感じたので、ぜひ皆さんに映像で観ていただいて、その表情の変化の楽しさと感動を味わってもらえたらなと思います。
――物語のテーマになっている”オハナ<家族>”の絆については、どのようにご覧になっていましたか?
長谷川 リロとナニの姉妹を演じた役者さんと声優さんが本当に素晴らしくて、二人が仲良さそうにしているだけでウルッとしてしまいました。
三ツ矢 リロとナニの姉妹にスティッチが加わったこの三者だけが”オハナ”というわけじゃないんですよ。彼女たちを気に掛けて見守ってくれている近所の人たちや、大人たちまで含めてみんなが”オハナ”なんだなと僕は思っていて。優しく許し合って、お互いに助け合いながら絆を深めていく姿にはグッとくるものがありました。最終的にはプリークリーも”オハナ”になれたと思うので、そこはすごく嬉しかったです。
――最後にジャンバ博士とプリークリーの見どころと合わせて、ファンにメッセージをお願いします。
長谷川 お互いバディで同じ目的のために動いているはずなんですけど、それぞれ目指すところが違っているせいで、ジャンバもプリークリーもやることなすこと一個も上手くいかないんですよ。そんな二人のやりとりが本当に面白くて(笑)。見に来てくれる皆さんには、我を出し合ってどうにもまとまらないドタバタ劇を楽しく笑っていただければ嬉しいです。あと、相方(シソンヌ・じろう)も実は声優として出演してまして。冒頭の方でけっこう重要なセリフを言っていたりしますので、ぜひ探してみてください(笑)
三ツ矢 アニメーション版にはアニメーション版の良さがあるんですけど、実写版はやっぱり実写版ですごくリアリティがあって、老若男女全ての世代の人が楽しめる作品になっています。スティッチがだんだんリロとオハナになっていく過程を、感動とともに追いかけていってもらえたら嬉しいですね。我々はお笑い担当として、他のキャラクターを引き立てていければと思っていますので、ぜひ二人の活躍についてもご期待ください(笑)。
【PROFILE】
長谷川忍(はせがわしのぶ)
8月6日生まれ。吉本興業所属。相方のじろうとお笑いコンビ「シソンヌ」を結成。2014年にキングオブコント優勝。『DayDay.』の月曜日コメンテーターとして出演中。連続テレビ小説『虎に翼』(横井忠次)、『おむすび』(松原保)ほかドラマにも出演したほか、映画『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス』のミケランジェロ眼魔役で声優初挑戦。
三ツ矢雄二(みつやゆうじ)
10月18日生まれ。ミツヤプロジェクト所属。主な出演作はTVアニメ『タッチ』(上杉達也)、『キテレツ大百科』(トンガリ)、『六神合体ゴッドマーズ』(マーグ)、『さすがの猿飛』(猿飛肉丸)、映画吹替『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(マーティ・マクフライ)、『ライオン・キング』(ティモン)ほか。
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