30代から急成長する人が、20代のうちにやっていること
終電ギリギリまで残業しているのに仕事が終わらない人と、必ず定時で帰るのに成績No.1の人。この差はいったい何だろう? 努力が成果に反映されない根本的な原因はどこにあるのだろうか? そんなビジネスパーソンの悩みを本質的に解決してくれるのが大注目の新刊『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』だ。著者は、東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」第1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の北の達人コーポレーション(東証プライム上場)・木下勝寿社長。本書 の発売を記念し、ビジネスパーソン「あるある」全20の悩みをぶつける特別企画がスタート。経営の最前線で20年以上、成果を上げられる人と上げられない人の差を徹底研究してきた木下社長にロングインタビュー。第6回目は、「30代で成果を出すために、20代のうちにやるべきこと」について、教えてもらった。(構成・川代紗生)
30代以降の成果は20代の積み重ねで構成される
──今回は「30代から急成長する人が20代のうちにやっていること」というテーマについてお聞きします。
20代での積み重ねは、その後のキャリアに大きく反映されると思うのですが、「20代まで地味だったけれど、30代からグーッと急激に伸びてきた」という人に会ったことはありますか。
木下勝寿(以下、木下):いや、ないんじゃないかな(笑)。
──あ、やっぱり……。
木下:30代から激変することは基本的にないです。
死に直面した、震災で身内が亡くなったなど、何か衝撃的な出来事をきっかけに変化するということはごく稀にあると思いますが……。
30代以降に出る成果は、20代のときに培ったもので構成されるので、いきなり急成長するということはないと思います。
ただ、「20代ではまだ成果が出ていないが、30代で成果が出る人」はいると思います。
20代でしっかり積み重ねをしていて30代で活躍の場が広がった、大きなプロジェクトを任せてもらえたというような優秀なビジネスパーソンになった。そういうケースはよくあると思います。
成果を台無しにする3大「欠落的欠点」とは
──30代以降、成果を出すために、あるいは成長し続けるために、20代のうちに絶対にやっておいたほうがいいことは何でしょうか。
木下:「いかに苦手分野を克服しておくか」です。
──『時間最短化、成果最大化の法則』にも、欠点をなくすことの大切さについて書かれていましたね。とても驚きました。
最近は、「苦手をなくすより、得意を伸ばそう」という風潮が強いじゃないですか。
木下:「得意分野で勝負」するべきなのは、30代以降です。
別の言い方をすれば、30代以降、得意分野で勝負しないといけないからこそ、20代のうちに「欠落的欠点」をなくしておくべきなのです。
「1.ケアレスミス」「2.スケジュール管理ミス」「3.タスク漏れ」を、私は「3大欠落的欠点」と呼んでいますが、これらは成果を一夜にして台無しにしてしまいます。
よくいるのが、セールストークはめちゃくちゃうまいのに、時間管理がヘタすぎて全然成果を出せないセールスパーソン。
──特定能力がズバ抜けて高いのに、ミスが多すぎてチームや顧客からの信頼が薄い、というケース、あるあるですね。
木下:20代で苦手分野を全部克服していた人は、30代で自分の得意分野に集中できるため、ぐんぐん成長します。
でも、多くの人は自分の欠点から無意識に目をそらすので、短所から逃げるために、長所磨きにいそしんだりします。
自分が成果を出せない本当の理由に気がつかないのです。
「欠落的欠点」をつぶすだけでひとり勝ちできる
──そもそも「欠落的」な欠点という発想がない人がほとんどです。
短所は誰にでもあるもの、「苦手なところは得意な人にカバーしてもらえばいい」「苦手分野を、互いに補い合っていこう」というイメージを持っている人が多い気がします。
木下:誰かがカバーしてくれる働き方でも、若いうちはいいと思います。
でも、年齢を重ねるたびに間違いなく苦労します。
ケアレスミス、スケジュール管理ミス、タスク漏れといった「欠落的欠点」があるまま仕事を続けるのは、要するに、独り立ちできていない、自立できていないということなんです。
誰かにカバーしてもらわないと仕事が回らない人に、まわりは大きな仕事を任せようとは思いません。結果、小さい仕事しかできなくなります。
──たしかに……。同世代の30代の多くが、プロジェクトマネージャーになって活躍する中、ずっと誰かにカバーしてもらいながら働き続けるのは、精神的にもしんどそうですね。
木下:でも、別の見方をすれば、苦手分野や、欠落的欠点をつぶしていくだけで、成功できるんです。
多くの人が苦手分野を苦手なまま残しているので、『時間最短化、成果最大化の法則』で書いた「思考アルゴリズム」、つまり考え方のクセを整えさえすれば、他と差をつけられるんです。
今からでも変わりたければ、今、このタイミングが「欠落的欠点」修正のラストチャンスだと思って、「思考アルゴリズム」を構築し直すこと。
何歳だとしても、自分の「足かせ」に気づけるかどうかが、成長の分岐点だと思います。
ぜひ本書を片手にやってみてください。
(本稿は、『時間最短化、成果最大化の法則』に掲載されたものをベースに、本には掲載できなかったノウハウを著者インタビューをもとに再構成したものです)
