【日本代表レポート】森保一監督が試合後に田嶋幸三会長から掛けられた声

23日、日本代表はカタールワールドカップの初戦となるドイツ代表戦で2-1の勝利を収めた。FIFAランクで言えばドイツが11位、日本が24位。51位のサウジアラビアが3位のアルゼンチンに勝ったほどのインパクトはないかもしれないが、それでも金星であることに間違いはない。
試合終了後、日本サッカー協会の田嶋幸三会長は報道陣を前にコメントした。
「今までドイツから学んできた歴史を考えるとここで勝てたのは大きいが、やっぱり1勝です。どことやっても勝点3は変わらない」
森保監督に会いに行き、同じように「まだ1試合だから」という話をしたという。そして「森保監督もまったく同じ気持ちでした。浮ついたところはない」と明かした。
1993年10月、ドーハの地でワールドカップ初出場を狙った日本代表は、韓国代表に勝利を収めてついに王手を掛けた。だが続くイラク代表戦では残り17秒で同点ゴールを許し、夢の実現を4年間待たなければいけないことになった。
選手としてその「悲劇」を経験した森保監督なら、そしてテレビの解説者としてその「悲劇」を解説しなければいけなかった田嶋会長なら、結果が確定するまで安心することはないだろう。厳しい戦いはまだまだ続く。
【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社 撮影:岸本勉/PICSPORT】