上位戦線で戦い続けた4日間 この経験が鈴木隆太をさらに強くさせる(撮影:ALBA)

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<アジアパシフィックアマチュア選手権 最終日◇30日◇アマタスプリングカントリークラブ(タイ)◇7502ヤード・パー72>
「夢の舞台」への切符獲得はそう簡単ではなかった。朝から風が強く難コンディションとなった最終日。首位と3打差の4位タイから出た鈴木隆太(日体大2年)は、2番、4番で2つ伸ばすと上位勢がスコアを落としたことで単独首位に立った。しかし、中盤の連続ボギーで後退すると後半に入っても伸ばせず、勝負をかけた17番パー3では池に落とした。3バーディ・2ボギー・1ダブルボギーの「73」。優勝者と4打差のトータル9アンダー・3位タイで4日間を終えた。
優勝すれば来年の「マスターズ」と「全英オープン」の出場権が付与されるビッグイベント。首位を追う鈴木は2番で4メートル、4番で8メートルを沈めて幸先のいいスタートを切ったが、5番以降はパッティングが決まらず苦しい展開に。8番、9番では2メートルのパーパットを外して連続ボギーで後退した。
この日のパッティングを自己分析すると「インパクトでトウ側に当たっていて、ボールにフック回転がかかっていました」と、狙ったところに打ち出してもボールが切れやすい回転になっていた。ラウンド中、修正を試みるがうまくいかない。「自分では感じていないものが出ていたのかも…」。強い風に影響されていた部分もあるが、マスターズへの重圧は想像以上に大きかった。
トータル11アンダーで迎えた浮島グリーンの名物・17番パー3。この時点で首位とは3打差だった。「パターが入らないのでベタピンにつけよう」と気合を込めたティショットは、グリーンの右端に切られたピンよりさらに右に飛んで池の中へ。「狙った結果なので」と勝負をかけた一打だったが、結果はダブルボギー。「全体的に悔しいラウンドになりましたが、この経験を次につなげたい」と話した。
世界アマチュアランキング498位は日本勢では最下位。それでも結果は最上位となった。「久しぶりの海外の試合で、難しいコースで勉強になった。この経験を生かしたい」。大会前から優勝を意識することで、攻める気持ちを思い出した。「守りだけだとダメになってしまう。攻めるところは攻めないとバーディが獲れない。そしてボギーは最小限に抑えたい」。攻める姿勢を4日間貫いて結果がついてきた。
優勝スコアは13アンダー。「全然イケたなっていう感じです。(世界の舞台でも)戦えると思いました」。4日間、常に上位をキープしての優勝争いは自信となった。「これからもっと練習して、数々の試合で結果を残して、またここに戻ってきて優勝したいです」。次戦は11月下旬から行われる「文部科学大臣杯」。世界でもまれた鈴木が、1年後のリベンジに向けてスタートを切る。(文・小高拓)

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