PGAツアーを肌で感じた堀川未来夢(撮影:岩本芳弘)

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国内で開催されたPGAツアーの「ZOZOチャンピオンシップ」で初日「73」の3オーバー・61位タイと出遅れた堀川未来夢だったが、日に日にスコアを伸ばして、最終日は「65」をマーク。トップ10入りまであと2打に迫るトータル8アンダー・16位タイで4日間を終えた。スコアもさることながら、国内開催の世界最高峰のPGAツアーで見事な洞察力を発揮していた。
10個あるパー4のうち5ホールは480ヤード以上と距離が長くし、フェアウェイサイドのラフは逆目にするなど、アコーディア・ゴルフ習志野CCはPGAツアー仕様に仕上げられた。パーは70の設定。2019年大会に出場した堀川は、3日目に「68」をマークするのが精いっぱいで、トータル9オーバー・72位タイと全く歯が立たない4日間だった。
習志野での今大会に3年ぶりに出場。練習ラウンドの時には、「相変わらず難しいコース。芯を食っても1日2アンダーだろう」と、うまくいっても「68」が精一杯と考えていたが初日からプレーしていくコースの回り方のコツをつかんだ。2日目は「68」、3日目は「66」と2日目以降は11アンダーと初日次第では優勝争いに絡めるスコアだった。
コース攻略できた堀川は「ホールによってボギーが出やすいパターンとか、自分の中である程度ホールの癖を感じられて、ホールによって攻めたり、逃げたり攻め方を変える作戦がうまくハマりました。3年前は分からなかったですね」と話す。
具体的な例を挙げると6番パー5。ティショットからは池越えでほぼ直角にドッグレッグするホールだ。「僕は毎日3番ウッドでティショットを打って、フェアウェイをキープして、ケガなく3打目勝負をしていました」。
このホールはドライバーを使ってショートカットに成功すれば2オンできる可能性もあるが、ティイングエリアから正面に打つと突き抜けてラフや林に入る。「ほかの選手を見てもだいたい3回に2回ぐらいといっていいほどラフでした。ラフに入ると僕よりも後ろから3打目を打つことになる」。しっかりチャンスメークするためにパー5でもティショットは3番ウッドを使うなど、ホールによって攻守の切り替えを明確にした。
洞察力を発揮してコース攻略につなげたが、目を光らせたのはそれだけではない。今年から選手会副会長の肩書を持つ堀川は、世界最高峰の大会の盛り上がり方も国内ツアーの参考になると感じた。「世界のトップ選手が来ているとはいえ、普段(国内ツアー)より何倍も高いチケットにもかかわらずこんなにもギャラリーさんが集まるということは、JGTOもやれることはたくさんあるのかなと思いました」。
巨大なホスピタリティテントを設置したり、ロープ際で優先的に観戦できるチケットなどを用意。大会の「日本」をテーマにしてメインビジュアルは浮世絵にし、コース内には「祭りゾーン」として神社を作って縁日風のスペースを作るなどギャラリーを楽しませた。
最終日の1万186人をはじめ、4日間で3万人以上を動員。「見せ方や大会の運営もそうですが、インスタグラムでチケットの販売状況やゴルフ場の天候情報として傘を持ってきた方がいいとかアウターが必要とかギャラリーさんに対して、一つ一つ心遣い、配慮がすごいなと思いました」。ギャラリー目線に立ったSNSの発信や大会を盛り上げる工夫をいたるところで感じたという。
「男子もトーナメントが盛り上がってほしいですし、これぐらいギャラリーさんがいたらやっていても面白いです。男子ゴルフに興味を持っている人に来ていただけたら。スコア以外に思うことがありました」。出場選手によるところも大きいがまだまだやれる部分があると感じた。いろいろな意味で世界最高峰の舞台を肌で感じる1週間となった。(文・小高拓)
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