【経済産業省】ガソリン補助金引き上げも原油高騰に歯止めかからず
補助金の上限額は3月10日から引き上げ、3月末までとしていた制度の期限延長も検討。ガソリンの実勢価格が1リットル当たり197円まで上昇しても、店頭価格の全国平均を172円程度に抑えるようにする。
価格高騰緩和策は、レギュラーガソリン1リットル当たりの店頭小売価格が全国平均で170円以上となった場合に石油元売りや輸入会社に補助金を支給し、給油所への卸価格上昇を抑制するもので、店頭価格の高騰を緩和するのが狙いだ。制度の対象には、ガソリンのほか軽油、灯油、重油も含む。
政府は、この補助金制度を3月末までの時限措置として1月に発動。しかし、想定を超える原油高で、わずか2週間で上限の5円に到達した。10日からの補助金は前週比12円70銭引き上げ17円70銭となるが、このペースで上昇が続くと、17日にも新たな上限の25円に達する計算だ。
補助金の上限引き上げについて、給油所からは評価する声も出ているが、「値下げにつながると誤解している利用者からの不満が絶えず寄せられており、かえって現場は混乱している」(名古屋市内の給油所経営者)といった不満も渦巻く。
経済産業省幹部は「原油価格の上昇と比較し、これまでは相当の効果が出ている」と自画自賛するが、米国がロシア産原油の禁輸措置に踏み切ったことで、国際原油市場では高騰に歯止めがかからなくなっている。
原油高がさらに進み、ガソリン価格が197円以上に上昇すれば、新たな補助金制度での店頭価格の上昇抑制効果も失われる。さらに、補助金の支給が長期化すれば、「消費者が補助金に慣れてしまい、制度を終わらせることが難しくなる」(自民党幹部)との懸念もある。
異例の政策は、際限のない「ばらまき」につながる恐れがある。
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