Meta社内で従業員にAR/VRの方向性を受け入れるよう圧力、アップルなどに亡命する人もいるウワサ
元Facebookは「Meta」に社名を変えるとともに、今後の事業はARやVRといった次世代プラットフォームあるいは新たなインターネットの姿である「メタバース」を軸とする方針に舵を切りました。それによりMeta社内でも従業員らに対してARおよびVRに向けた動きを受け入れるよう圧力が高まっており、中にはアップルなど競合他社への転職を選ぶ者もいるとの噂が報じられています。
米The New York Timesによれば、Metaでは「メタバース」を称賛して以来、社内でも大きな変革が起こっており、AR/VR機器およびソフトウェア開発のための何千もの雇用が創出されているとのこと。それら職種が公開求人情報(外向け)でも24%以上も占めている一方で、ここ数カ月の間に社内採用(他のポジションにいた人材の配置転換)が急増しているそうです。
そんななか、Meta社内ではこれまでとは違った仕事に志願し、最近のARやVRに向けた動きを受け入れるよう積極的に働きかけられる者もいれば、アップルなど競合他社への亡命を志願する者もいると伝えられています。
その働きかけは「成功したければ異動を受け入れろ」とほのめかすものとのこと。実際に社内のSNS部門からARとVR分野で同じ機能をリードするよう転属され、昇格した人もいるそうです。さらに従業員らは、メタバースやAR・VR分野の技術革新に積極的な姿勢を示すか、さもなくば会社を去るよう期待されているとのことです。
またMetaは魅力的で主流となり得るAR/VR体験を市場に投入しようと急ぐ中で、アップルやマイクロソフトから人材を引き抜こうとしているそうです。こうした引き抜きを防ぐため、アップルは一部のエンジニアに最高18万ドルの株式ボーナスを支給したとの噂もありました。
The New York TimesがMetaの現役および元従業員から聞いた話によると、この変革の結果、Metaでは深刻な社内混乱が起きているとのことです。Metaの新たな方向性に興奮した社員もいる一方で、同社の従業員に対する姿勢を疑問視して、既存の問題を棚上げしているのではないかと指摘する人もいます。ここでいう「既存の問題」とは、英国などで追求されている刑事罰の可能性を指しているのかもしれません。
そうした混乱の結果、Instagramの元従業員の一人は、自分の仕事はもはや会社にとって価値がないと感じて辞職し、別の人は「Metaはメタバース作りに最適な環境ではない」と考えて競合他社で職を探していると語っています。
MetaがARとVRに注力する方針がFacebookとInstagramにとって何を意味するかはまだ流動的なようですが、今回の記事では2つのSNSチームはこの4ヶ月で縮小し、予算も削減されていると伝えられています。これにつきMetaは、新たな方向性のために既存のチームが「大幅に」人員削減されることはなかったと回答しており、削減そのものを否定してないようです。
しかしARとVR分野でも、MetaはアップルやGoogle、マイクロソフトなどと激しい競争に晒されることが予想されます。特にアップルは同社初のMR(複合現実)ヘッドセットを年内あるいは2023年に投入すると見られており、MetaがiPhoneやAndroid端末といった他社デバイスに依存しない、独自のエコシステムを「メタバース」で実現する野望にとって手強いライバルとなりそうです。
Source:The New York Times
via:MacRumors
