1兆6000億円超でオンライン会議ツールのZoomが買収した「Five9」とは?

オンライン会議ツールの「Zoom」が、クラウドコンタクトセンターサービスの大手プロバイダーである「Five9」を買収することで合意したと発表しました。
Zoom to Acquire Five9 and Build the Customer Engagement Platform of the Future - Zoom Blog
https://blog.zoom.us/zoom-to-acquire-five9/
Exciting news! ???? We have signed an agreement to acquire @Five9. Together we will build the customer engagement platform of the future! Details: https://t.co/gBpDMIUQuD— Zoom (@Zoom) July 19, 2021
Zoomのエリック・ヤンCEOも「エキサイティングな瞬間!!」とツイートし、買収合意についてアナウンスしています。
Exciting moment!! @Zoom @Five9 https://t.co/0vtrRjRhvk— Eric S. Yuan (he / him / his) (@ericsyuan) July 19, 2021
Five9はクラウドコンタクトセンターソリューションの業界をリードするプロバイダーで、世界中に2000社以上の顧客を抱える企業です。Five9の提供するインテリジェントクラウドコンタクトセンターサービスは、年間数十億回もの顧客エンゲージメントを創出し、デジタルエンゲージメント・分析・ワークフローの自動化・従業員の最適化・実用的なAIを提供することで、顧客が顧客体験を再考することを支援するとのこと。また、信頼性・安全性・コンプライアンス・拡張性を備えたFive9のプラットフォームは、代理店や監督者の生産性を高め、コンタクトセンターをビジネスに接続し、最終的に収益の増加や顧客の信頼と忠誠心の向上といった成果をもたらしてくれるそうです。
ヤンCEOはZoomの公式ブログ上でもFive9の買収について説明しています。ヤンCEOは「我々はプラットフォームを強化する方法を絶えず模索しており、Five9の買収はお客様により多くの幸福と価値を提供する自然な買収です」「今回の買収により、Zoomを使った顧客とのやりとりが向上し、240億ドル(約2兆6000億円)規模のコンタクトセンター市場に参入することが可能になりました。これにより、Zoomは長期的な成長機会をさらに加速できると期待しています」と語っています。
ヤンCEOはFive9について、「クラウドベースのコンタクトセンターソフトウェアのパイオニア」と説明しています。Five9の抱えるスケーラブル可能で安全なクラウドコンタクトセンターは、異なるチャネルにわたる多くの顧客とのやり取りの管理と最適化を可能にする、包括的なアプリケーションスイートを提供します。ヤンCEOは「Five9のサービスとしてのコンタクトセンターソリューション(CCaaS)を、Zoomの幅広いコミュニケーションプラットフォームと組み合わせることで、企業が顧客とつながる方法を変え、将来の顧客エンゲージメントプラットフォームを構築可能となります」と説明しています。
さらに、ヤンCEOは「最新のクラウド電話システムであるZoomPhoneに対する高い需要を見ています。今回の買収は、ZoomPhoneプロダクトの人気の高まりを補完するものであり、Zoomのさらなる成長を加速し、デジタルの未来を推進する上でさらに強力な役割を果たし、企業と顧客を結びつける役割を担います」と語り、音声クラウドサービスのZoomPhoneとの統合を示唆しています。
「Zoom」が電話に!? 快適なコミュニケーションを実現するZoomphoneのご紹介 - YouTube
ZoomによるFive9の買収を報じたProtocolは、「AWSは興味深い競争相手です。AWSはドラッグ&ドロップモジュールを用いて独自のコールセンターを構築するオプションを企業に提供しています」とし、Five9を買収したZoomの競合としてAWSを挙げています。
なお、Five9の買収は株主による承認、規制当局による承認、その他の慣習的な完了条件を満たしたのち、2022年前半頃に完了する予定です。2021年7月16日の終値に基づき、Five9の株式は1株当たり200.28ドル(約2万2000円)で売却されることとなるため、買収額は約147億ドル(約1兆6000億円)となる見込みです。
