スマホのフロントカメラが無くなる? ノッチの無いスマホが次々に登場
新iPhoneは新機能や新デザインが採用されている。一方ディスプレイはここ数年のモデルと同じで、上部に大きな欠き取りのある「ノッチ」スタイルのままだ。
iPhoneは今回もノッチディスプレイは変更されていない。だが世界のスマートフォンは、
ノッチだけではなくフロントカメラの「穴」すら無いスマートフォンへの移行が着々と進んでいる。
ASUSが発表した「ZenFone 7」は背面カメラのみを搭載するスマートフォンだ。
フロントカメラを使う際は、カメラが背面から90度起き上がりディスプレイ上部に現れる。
この機構により6.67インチのディスプレイ上は、画面を一切遮るものは無く、動画を見る時に気になるディスプレイ上の影や穴を気にすることもない。

カメラが回転するZenFone 7。ディスプレイ上部にフロントカメラは無い
最近のスマートフォンでは、ディスプレイを上下または左右に分割して2つのアプリを同時に起動し、利用することができる。動画を見ながらSNSやWeb検索をするという人も多いことだろう。
2画面を利用する際は、動画をディスプレイの上半分に表示するケースが多いわけだが、ディスプレイ上部に穴が開いていては分割した画面が見にくくなってしまう。
もはやノッチや穴は、2画面表示といったマルチウィンドウが可能となったスマートフォンでは邪魔な存在となっているのだ。
こうした流れをうけて、中国のVivoが発表したコンセプトモデル「IFEA」では、フロントカメラを本体に収納するポップアップ式カメラが搭載されている。
これだけならほかのメーカーもやっていることだが、IFEAは飛び出したカメラを取り外して外部カメラとして使うこともできるのだ。取り外したカメラを机の上に置いて自分を写すことや、クリップを取り付けてペットの首輪に装着すればアクションカムのように使うこともできる。
そして撮影した動画はノッチの無い大画面で見ることができるというわけだ。
このIFEAのような新しいスマートフォンデザインは、利用シーンを広げるだけではなく、撮ったコンテンツもより楽しめるようになることは明らかだ。
ただしIFEAはコンセプトモデルのため、製品化は現時点では未定とのこと。実に残念だ。

コンセプトモデルのIFEA。フロントカメラは収納式で取り外しできる
フロントカメラを隠すアイディアは、まだある。
楽天モバイルの「Rakuten BIG」、そのベースとなったZTEの「AXON 20 5G」がディスプレイの下にカメラを埋め込む技術で製品化している。
どちらのモデルもディスプレイサイズは6.9インチと大きく、ディスプレイを遮るものが無ければ動画やゲームなどのマルチメディアコンテンツをより楽しむことができる。
実はソニーモバイルも、ディスプレイにノッチの無いスマートフォンを出している。
「Xperia 1 II」や「Xperia 5 II」は、21:9のワイドサイズディスプレイを採用し、本体上部には細いベゼルを残すことでフロントカメラをそこに配置し、ノッチレスを実現しているのだ。
本体サイズがスリムなために、上部にベゼルがあってもあまり気にならないデザインにしているのはさすがだ。
同じ方法でベゼルにフロントカメラを逃がしたスマートフォンとしては、日本でもオンラインでスマートフォン販売をしているNubia「RedMagic 5S」などが、上部の狭いベゼルに小さいフロントカメラを隠すことでカメラがほぼ目立たないデザインを採用している。
RedMagic 5Sも、ゲーミングスマートフォンとして注目されているモデルだが、フロントカメラがほぼ見えないことが特徴のひとつになっている。

RedMagic 5はよく見るとディスプレイの上の狭いベゼル部分にフロントカメラを搭載している
今後は5Gの普及が進むことで、さらにスマートフォンで動画を見る機会も増えるだろう。
SNSアプリやブラウザ利用では気にならなかったディスプレイ上のノッチや穴も、動画を見る時は気になる存在になっていくだろう。
「フロントカメラレス」
「フロントカメラが見えない」
こうしたスマートフォンは、これからどんどん増えていくかもしれない。
執筆 山根康宏
