台湾の沿岸警備局(CGA)は2020年8月10日、中国から密入国しようとした男性を逮捕したと発表しました。男性は船や飛行機ではなく、中国から東シナ海を7時間かけて泳ぎ続けて台湾にたどり着いたとのことです。

Chinese man swims seven hours to Taiwan's Kinmen for freedom | Taiwan News

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CGAによれば、逮捕されたのは45歳の中国人男性。男性は2020年8月9日(日)午前3時に中国・廈門市を出発し、7時間かけて海を泳いで渡り、台湾・金門県に流れ着いたとのこと。

台風6号の接近で警戒態勢だったCGAが、9日の朝に「金門県の海岸に怪しい物体が浮かんでいる」という通報を受けて確認したところ、通報のあった物体は泳ぎ疲れて浮かんでいる男性であったことが判明しました。



身柄を確保された時、男性は中国での身分証明書、人民元の紙幣と腕時計、わずかな小銭しか持っていなかったそうです。男性は、海を渡ってまで台湾に不法入国しようとした動機について、「中国の政治環境に耐えられない。リスクを背負ってはるかに自由な台湾へやってきた」と語っています。



逮捕された男性は新型コロナウイルス感染症対策として隔離施設で2週間の検疫を受け、終わり次第、検察庁に身柄を引き渡されるとのこと。CGAによれば、新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、金門県では初めての不法入国事件だそうです。

なお、金門県は、台北市がある台湾島から遠く離れて中国大陸に近接する島で、中国から泳いで渡れる距離でありながらも台湾統治下という複雑な背景を持つ地域。中国からの不法入国者が海を泳いで金門県にやってきたのは今回が初めてではなく、2019年8月には子ども用浮き輪と発泡スチロールを体に巻き付けた状態で、寒さ対策に唐辛子をかみしめながら海を7時間泳ぎ続けた27歳の男性が逮捕されました。27歳の男性は犯罪歴があったために飛行機や船を利用することができず、「泳いで渡る」という手段に出たと供述しています。

Chinese man swims 7 hours to Kinmen while chewing chili peppers for warmth | Taiwan News

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