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RAV4 PHV、メジャー車の仲間入り?

text:Kenji Momota(桃田健史)

日本では、なかなか普及が進まないプラグインハイブリッド車だが、トヨタRAV4 PHVは、RAV4人気に乗じて一気にメジャーなクルマの仲間入りとなるのだろうか?

本格的なオフロード走行も可能なSUVとして生まれ変わった、5代目RAV4。発売はアメリカが2018年11月と日本より半年ほど先だった。ライトトラックと呼ばれる、SUVとピックアップトラックが乗用車市場の過半数を大きく超えるアメリカ市場を、トヨタが優先したからだ。

トヨタRAV4 PHV    トヨタ

RAV4のプラグインハイブリッド車で、北米名RAV4プライムもアメリカ優先だった。2019年11月のロサンゼルスモーターショーでワールドプレミアとなり、日本では2020年夏発売とした。

そして6月上旬、新型コロナウイルス感染拡大の影響に対する、首都圏での外出自粛が緩和されたことをうけ、袖ケ浦フォレストレースウェイ(千葉県袖ケ浦市)でRAV4 PHVと新型ハリアーの一部報道陣向けプロトタイプ試乗会が行われた。

次いで6月8日、全国のトヨタ販売店でRAV4 PHVの発売を開始した。

日本では近年、欧州輸入車でプラグインハイブリッド車導入が進むが、日系メーカーとしては2017年2月発売のプリウスPHV、そして2018年2月のホンダ・クラリティPHEV以来となる。

果たして、RAV4 PHVはウィズコロナ時代の日本でヒットするのだろうか?

RAV4 PHVの500万円級 高いのか?

ヒットするもしないも、月販目標台数300台とは、かなり控えめな数字だ。プリウスPHV発売時点の同値は2500台と8倍以上も違う。

これはけっして、コロナ禍で景気の先行きが未だ不透明だから、RAV4 PHV需要を控えめに見積もっているわけではない。トヨタとしては日本における電動車市場の現状を精査した結果だと思う。

トヨタ・プリウスPHV    トヨタ

その上で、RAV4 PHVは日本車としてはレクサス級の高値だ。

エントリーモデルでも469万円とプリウスPHVエントリーモデルSグレード(323万7300円)より140万円以上も高い。最上級グレードのBLACK TONEは539万円となる。

プリウスPHVには、プリウスのような後輪モーター駆動のE-Four設定がなく、一方のRAV4 PHVは全グレードがE-Four設定であることを考えると、妥当な値付けだと言えるかもしれない。

そのほか日系では、三菱アウトランダーPHEVがエントリーモデル393万9100円と400万円を切る一方、クラリティPHEVが598万9500円である。

欧州系プラグインハイブリッド車で見ると、BMWのエントリーモデル2シリーズ225xe iパフォーマンスが548万円とRAV4 PHVに近い価格で、ボディサイズ的にRAV4 PHVに近いX3 xDrive30eは778万円からとさらに高額となる。

こうしてプラグインハイブリッド車市場の中で見ると、RAV4 PHVはハイブリッド車技術で世界をリードするトヨタの最新技術を加味すれば、購入するだけの経済的余裕があるユーザーにとっては買い得なのかもしれない。

日産や三菱 日系他社の動きはどうか

RAV4 PHVに次いで気になるのが、やはり、プラグインハイブリッド車として累計世界半場台数ナンバーワン、アウトランダーPHEVの次期モデルだ。

外観イメージは、第46回東京モーターショー(2019年10月23日〜11月4日)に出展されたエンゲルベルクツアラーとなるだろう。

三菱エンゲルベルクツアラー    三菱

スペックとしては、現行アウトランダーPHEVと同じく前後それぞれにモーターを持つツインモーター式のフルタイム4WDとし、前後左右の駆動力配分を制御するAYCも進化する。EV航続距離は70km以上で、満充電での航続距離は700km以上とした。

発売時期について、2020年中とも2021年に入ってからとの言われているが……。

次期アウトランダーは、ルノー日産三菱アライアンスの中で、日産エクストレイルとの共有化が確実視される中、次期エクストレイルにはeパワーに加えてPHEVバージョンの可能性も出てくる。

日産は5月後半に開いた決算発表で中期経営計画を公表し、その中で2021年11月までに合計12の新モデルを市場導入を明言。

そのうちの1台がエクストレイル(北米ローグ)であることを明らかにしている。また、電動化技術についてはEVとeパワーは日産がアライアンスをリードするとしているが、PHEVについての詳細は公表されていない。

もう1つ気になるのがディーゼルエンジンの動向だ。

ガソリンもディーゼルもPHEVへ!?

プラグインハイブリッド車と同じく、次世代パワートレインとして近年、日本で注目されてきたのがマツダのスカイアクティブD(ディーゼル)だ。

ディーゼルエンジンの燃焼をゼロから考え直す中で、ガソリンエンジンスカイアクティブGとともにマツダ独自技術を投入し、CX-5で導入以来、日本での普及が進んできた。

マツダCX-5    マツダ

ディーゼルといえば、欧州市場での各メーカーの主力エンジンとされてきたが、世界で最も厳しい内容といわれる欧州CO2規制では、単純なディーゼルエンジンでは規制をクリアすることが難しく、そのためガソリンエンジンの48Vマイルドハイブリッドや、ブラグインハイブリッドの普及が進む。

そうした中、コスト高ではあるが、メルセデス・ベンツではEクラスにディーゼル・プラグインハイブリッドを設定している。

ダイムラーにも部品提供する大手部品メーカーのボッシュは2030年時点で、ハイブリッド車を含めて市場の3台に2台はディーゼル車またはガソリン車が存続すると予測している。

今後、欧州、アメリカ、中国では電動化規制やCO2規制が強化される中、ディーゼル車とガソリン車のPHEVが進み、そのトレンドは着実に日本にも広がるのかもしれない。

RAV4 PHVと次期アウトランダーPHEVは、そんな次世代日本市場の幕開け役になるのだろうか?