【前園真聖コラム】第263回「サッカー関係者がラグビーワールドカップで見たい部分」
ラグビーワールドカップ日本大会が、いよいよ20日からスタートします。初戦の日本vsロシアから11月2日の決勝まで、興味深い試合が目白押しです。
フットボールの黎明期に、手を使うかどうかで分かれたのがラグビー・フットボールとアソシエーション・フットボール(サッカー)でした。だからすべて同じではないにしろ、サッカーとラグビーの戦略は似ています。
ワイドに開いてボールを動かし、相手を片方のサイドに集結させて手薄になったもう片方のサイドを攻める。そして攻めようとしているサイドが詰まったら、逆のサイドに展開する。
そう言えば2007年、岡田武史監督が日本代表監督に復帰したとき使った「接近、展開、連続」という言葉も、ラグビーの戦法からの引用でした。それくらい類似している部分がありますし、何よりボールを蹴って前に走る部分も同じです。
そして僕は、ラグビーからサッカーにとってもとても大切な部分を学べると思っています。それは「一対一」の大切さです。
サッカーでは、しばしば「個」で劣る部分をプレーに関係する選手の多さで補おうとします。一対一では負けるので、局面を二対一、三対一にしようとするものです。
確かに戦術としてはそういう考え方もあるかもしれません。ですが基本的には、相手と同じ人数で戦っているのなら、一対一で勝てば、勝負にも勝てるはずです。
ラグビーではこの一対一の戦いがサッカーより多く、そこで負けないことが勝利のためには必要なのです。タックルしてくる相手を弾き飛ばせればトライできますし、突進してくる相手を倒せれば失点は防げます。
そんな一対一の戦いの重要さを、ラグビーワールドカップでは見られるものだと思っています。この秋はJリーグの終盤戦と同様、ラグビーも楽しみです。
フットボールの黎明期に、手を使うかどうかで分かれたのがラグビー・フットボールとアソシエーション・フットボール(サッカー)でした。だからすべて同じではないにしろ、サッカーとラグビーの戦略は似ています。
ワイドに開いてボールを動かし、相手を片方のサイドに集結させて手薄になったもう片方のサイドを攻める。そして攻めようとしているサイドが詰まったら、逆のサイドに展開する。
そして僕は、ラグビーからサッカーにとってもとても大切な部分を学べると思っています。それは「一対一」の大切さです。
サッカーでは、しばしば「個」で劣る部分をプレーに関係する選手の多さで補おうとします。一対一では負けるので、局面を二対一、三対一にしようとするものです。
確かに戦術としてはそういう考え方もあるかもしれません。ですが基本的には、相手と同じ人数で戦っているのなら、一対一で勝てば、勝負にも勝てるはずです。
ラグビーではこの一対一の戦いがサッカーより多く、そこで負けないことが勝利のためには必要なのです。タックルしてくる相手を弾き飛ばせればトライできますし、突進してくる相手を倒せれば失点は防げます。
そんな一対一の戦いの重要さを、ラグビーワールドカップでは見られるものだと思っています。この秋はJリーグの終盤戦と同様、ラグビーも楽しみです。
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。