久保建英(撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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久保建英のレアル・マドリー移籍が決まりました。日本語公式サイトでは「並外れた技術があり非常に起用(原文ママ)で試合を読む力と高いドリブル能力、得点力を備える攻撃的ミッドフィールダー」と高い評価で紹介されています。

ただしトップチームの外国籍選手枠は埋まっています。そこで来シーズンはレアルの下部組織、3部リーグに所属するカスティージャでプレーすることも発表されてました。

実際にスペインリーグ3部を僕は見たことがありませんが、レベルはJリーグとあまり変わらないと思います。果たして久保にとってスペインの3部でプレーするのはプラスなのでしょうか。

僕はむしろ3部でプレーするほうが大きなプラスになると思います。

久保は2011年に10歳でバルセロナに渡ったものの、2015年にはバルセロナの違反のため帰国せざるを得ませんでした。そのため、もうスペインリーグからはずいぶん遠ざかっています。ならば、スペインのサッカーに慣れるという時間が必要でしょう。レアルはその猶予を与えてくれました。

また、もしいきなりトップチームに入ったとしても厳しい争いが待っています。久保の年俸は2億円と言われていますが、同じ時期に加入が発表されたエデン・アザールは約120億円と伝えられています。そんな選手がゴロゴロいる中では注目してもらうだけでも大変です。

久保はまずはカスティージャで結果を出さない限り、トップチームへの昇格はありません。ですが、レアルは年間の試合数が多く、いきなり若手を起用することもあるクラブです。3部でプレーしながらも、いつでもトップに合流できるよう準備しておくことが大切でしょう。

ただ久保は非常に冷静で、客観的に自分を見ていると思います。むしろ周りが騒ぎすぎているかもしれません。でもそんな喧噪の中でも、久保はレアルに加入したからといって浮かれることなく、着実に進んで行ってくれると信じています。