YouTube、「重複コンテンツ」をアップロードしているチャンネルを削除
YouTubeは10月10日、クリエイターの動画収益化プログラム(YPP)運用ポリシーを更新し、収益化を受けているクリエイターが「重複コンテンツ」をアップロードしている場合に、チャンネルを削除する可能性があると、ヘルプフォーラムで発表しました。

YouTubeでは重複コンテンツをアップロードしたとみなされる例として、下記の内容を挙げています。
自動生成された(ように見える)コンテンツクリエイターによる追加の説明や語りなどが含まれない状態での第三者ソースからの引用動画が複数のユーザーから何度もアップロードされている内容で、かつクリエイターが元の動画作成者ではない場合Googleの著作権ツールを回避しようとしている方法でアップロードした場合
注意すべきポイントは、元となるコンテンツの権利をクリアしている状態であっても、YouTubeの定めたポリシーに沿っていない場合は、重複コンテンツとして扱われるということです。例えばゲームのスーパープレイを解説する主旨の動画をアップロードした場合に、ほとんど未加工のスーパープレイ動画をまるごとアップロードして、タイトルや説明文で「ここがすごい」と書くようなやり方が引っかかるようなイメージ。

YouTubeは今回のポリシー変更について、クリエイターをコンテンツの悪用から保護するための継続的な取り組みの一環であると説明しており、クリエイターが作成した動画によって、元となるコンテンツの価値向上に貢献している場合は、収益化プログラムの対象となる可能性があるといいます。この例としては、元となるコンテンツに関するクリエイター独自の解説、教育的価値、高品質の編集を追加した場合などが挙げられました。要は自ら付加価値を生み出さずに、他者のコンテンツ価値にタダ乗りして、収益を上げることが難しくなったというわけです。

今回のポリシー変更によってチャンネルが削除されたクリエイターは、重複コンテンツに該当する動画の削除または更新によって、30日以内に収益化を再申請できるとのこと。YouTubeでは、現在YPPを申請中のチャンネルを含め、年末をめどにすべてのチャンネルに今回のポリシーを適用する意向を示しています。

YouTubeは今年始め、YPPに申請するための資格要件を突然変更し、それまでYPPを利用していたクリエイターをざわつかせたこともありました。しかし今回のポリシー変更については、キーワード検索で時々見せられるハメになる低品質コンテンツを減らす一つのきっかけになる可能性があると捉えれば、おおむね歓迎できる内容なのではないでしょうか。