高速道路のインターチェンジは自動車の車線変更や合流が多く、車の往来が激しい場所では渋滞の原因になったり、接触事故の可能性が非常に高くなるものです。アメリカではこの問題を緩和するため「Diverging diamond interchange(DDI)」と呼ばれる新しいデザインのインターチェンジの導入を進めているとのことです。

A new intersection design eliminates the dreaded turn into oncoming traffic | The Independent

https://www.independent.co.uk/life-style/gadgets-and-tech/intersection-design-eliminates-dreaded-turn-into-oncoming-traffic-a8250471.html

DDIデザインのインターチェンジを採用することで、なぜスムーズな交通が可能になるかは以下のムービーを見るとわかるようになっています。

Diverging Diamond Interchange Visualization - YouTube

以下は、左下(西)から右上(東)に一直線に伸びる州間高速道路40号線(I-40)とI-40を横断し左上(北)から右下(南)に伸びる123号道路を接続するDDIデザインのインターチェンジを示しています。一見すると複雑な形状にも感じられますが、目的地への移動をスムーズにする効果があります。



123号道路はI-40の入り口と出口で挟まれた部分で左右が入れ替わる形状になっていて……



入れ替わる手前の部分に信号が設置されており、片側の道路の車しか通行できないように制御されています。



I-40を出た車は緑色の矢印のように、逆方向の入口に入り直すときは通行を遮る信号がなく、また対向車線を横断する必要がないためスムーズな旋回が可能です。



高速道路を横断する部分には、道路標識が設置されており誤って高速道路に入ってしまうことを防いでいます。



青い線のように123号道路を北に向かって走っている車は、I-40を横断する橋の手前の信号で車線が入れ替わり……



I-40を交差する橋の左側を走行します。そして反対側の信号機を越えると元の右側の道路に戻ることができます。



123号道路を北に向かって走っている車が西方向のI-40を利用する場合、黄色の線のように左側の車線を走行しておけば、スムーズに高速道路を利用することが可能。



逆に東方向に向かう場合は、オレンジ色の線のように右側の車線からI-40を利用することができます。このため、行きたい方向の車線を走っていれば、おのずとその方向に向かう高速道路を利用できるというわけです。



I-40の西側の出口を出て、北に向かう場合も同様に左側の車線にいるだけで良いので、道を誤るリスクを極力減らしてくれます。



自転車の通行も考慮されており、水色の線は123号道路を南から北に向かう自転車用の道路です。自転車用の道路も車と同じく左右の道路が入れ替わる形状になっています。



歩行者はオレンジ色の線を通行します。高速道路を横断するときは橋の中央を通る設計となっており、両側を防壁で囲まれているため安全な通行が可能になっているとのことです。



アメリカでは、2009年からこのインターチェンジの開発が進められており、記事作成時点では22の州で62箇所のインターチェンジをDDIデザインに変更したとのことです。DDIに変更後は衝突事故が33%減少したそうです。

DDIに変更後、ドライバーにアンケートを取ったところ、95%が「渋滞が緩和したように感じる」と回答しており、また97%のドライバーが「安全になった」とも回答しているそうです。DDIに変更する効果も確かなことから、記事作成時点においてもアメリカの多くのインターチェンジがDDIデザインへの転換を計画されており、工事が進められているとのことです。