会場には、廃刊となった過去の出版物の見本誌がところ狭しと置かれていた。いかにも同人誌っぽいモノクロ本が多いが、中にはカラーの参考書風な本もあった。

円周率本の感想文とは?

続いて「第2回 円周率1,000,000桁表 読書感想文コンクール」受賞式が行われた。 ちなみに第1回は応募条件が10000文字以上で、ほとんど応募がなかったらしい。今回は2000文字以下ということで、2桁の応募があった。記念品は、円周率が印字されたクリスタルのレリーフ。マジで欲しいクオリティーである。

受賞者は3名。 超越数賞は@quadra700_0さん、無理数賞はshanagiさん、非正規連分数賞は秋桜空さんに贈られた。(顔出しNGの方は黒マスク着用) 

審査員を務めた著者の牧野貴樹さんコメント
「今回、円周率自体に対する感想が多かったのですが、そうではなく『円周率1,000,000桁表』の本自体の感想を書いてくれたものを評価しました」

当日、受賞された作品集が配布された。読んでみると確かに、ここで紹介できないのが悔しいくらいクオリティーの高い感想文であった。

◇この場で暗黒通信団の歴史が創られる

後半は「トリビア(闇歴史)を創る100π/2問」。全157問にお客さんがYES or NOで挙手。この結果によって、文字通り暗黒通信団の「歴史が創られる」こととなる。一部抜粋して紹介しよう。ちなみに決してクイズではない。 

第1問 
暗黒通信団は1980年代には別の名前の集団であった

第27問 
暗黒通信団webページはMLより前にMITからtelnetでつなげて作られた

第65問 
メンバーにはジュンク堂書店の店員がいた/いる  

第80問 
今まで最も大きな赤字を出した団員は退団して静岡県清水市に住んでいる

第115問 
暗黒通信団ではかつて「定義」の意味を巡って理系と非理系が戦い、1000通近いメールが流れた

第132問 
かつて暗黒通信団の私書箱には、雑音だけが入ったCDが送られてきた 

◇果たして、謎の集団への入団希望者はいるのか?

暗黒通信団への入団希望者を募り、何がしたいのか? その理由などを聞くコーナー。6名が壇上へ上がった。 やってみたいテーマとして、文字化けの鑑賞、分子生物学と麻雀、ナノマテリアル、ファインマン・ダイアグラム、トンデモ物理系、ランダムウォークなどが挙げられた。

そして最後のメインイベント。円周率の詠唱(314桁分)が行われた。メロディーは蛍の光。全員起立して、テロップに沿って円周率を歌う。 

最後に、「この日の入場料がなぜ2083円という中途半端な金額だったのか?」 謎が明かされた。団員が「分かる方いますか?」と問いかけると、なんと会場から正解者が。「314番目の素数=2083」ということで2,083円にした、とのこと。どこまでも円周率なのであった。

イベント終了後、「円周率本」の著者、牧野さんにサインをいただいた。(もちろん、4年前に個人で購入した第3.14159刷に書いてもらった) 実際、サインを頼まれることも多々あるらしい。よく喋る黒子さんにイベントの感想などをお伺いした。

「多くのお客様に来ていただいたので良かったです。こういうイベントは初めてで、そもそもあんまり露出しないのですが、せっかくお話をいただいたのでやってみようか、と。『どうやったら団員になれるのか?』という声もあったので、プログラムの中で募集を行いました。ただ、人数を増やすことが目的ではなくて、創作集団としてどういうものを作っていくかが重要だと考えています。次回イベントについては、またお話しがあれば検討します。」

結局、暗黒通信団の実態がつかめたような、逆にますます謎が深まったような、そんなイベントであった。最後に、私個人の感想に代えて、この言葉を彼らに贈りたいと思う。

「オリジネイターは、無条件で称賛されるべきである」

暗黒通信団は、間違いなく、真のオリジネイター集団である。

取材/村中貴士