メールマガジンについて
今回はmedtoolzさんのブログ『medtoolzの本館』からご寄稿いただきました。
■メールマガジンについて
blogのようなメディアから得られた知名度からお金を得るための手段として、メールマガジンというやりかたは、遠回りしているようで、やはり正解に近いのではないかと思う。
●知名度を換金する
コラムニストが文章で食べていくためのコツというものは、いい文章を量産することではなく、執筆活動を通じて、講演会のような機会への導線を引くことなんだという。
芸能人のディナーショーみたいなのにしたところで、あれは落ちぶれた芸能人の小遣い稼ぎどころか、あれで相当に大きな財を生産している人たちがたくさんいる。
知名度を高める場所と、それをお金に帰る場所とを分割することで成功している人はたくさんいて、知名度をお金に換えるやりかたとして、それは決してスマートでないにせよ、知名度を直接換金できる人は、むしろ例外的な少数なのではないかと思う。
●メディアには射程がある
メディアが異なれば、そのメディアが持つ射程距離も異なってくる。
テレビやインターネットの射程距離は恐ろしく長く、blog を始めたばかりの人が、いきなり全世界にテキストを配信することができたりもするけれど、射程距離の長いメディアからお金を得るのは難しい。莫大なアクセス数をもつblog を運営して、広告収入で生活できる人だってたしかにいるけれど、それを目指すのは間違っている。
射程の短いメディアは、声の到達距離こそ短いけれど、その距離は同時に、向こう側から自分の側にお金を引っ張ることを容易にしてくれる。
射程の長いメディアで知名度を高め、射程の短いメディアでそれを換金する、CDを無償配布してライブを頑張る音楽家の人たちだってそうなのだろうし、テレビで見なくなった芸能人が、ならばその業界を引退してしまったのかといえば、イベントや結婚式での営業を通じて、むしろ収入は目立っていた時期よりも多くなっていたりもする。ある意味むしろ、CDを販売して、直接「音楽で食べる」やりかたのほうが、もしかしたら例外的にも思える。
blog を書いていた人たちが、そこから直接対価を得るのではなく、メールマガジンみたいな射程の短いメディアで換金を試みるのは、遠回りなようでいて、あれが正解なのだと思う。
1万人から1円集める仕組みを考えるのは楽しいけれど、1万人作った友だちの誰かから、直接1万円をもらうように試みたほうが、同じ1万円であっても、成功する可能性はずっと高い。
「お金じゃない」人はたくさんいるのだろうにせよ、ネットからお金を得る、何かの具体的な対価を得ることを考えるのならば、射程の長いメディアでの発信を一生懸命やるのと同時に、自分はどんな短射程のメディアでお金を稼ぎ、知名度とその場所とをどう接続するのかを常に考えておかないといけない。
●芸能界にはお金で問題を解決する仕組みが備わっている
芸能人は、お金を支払えば来てくれる。もちろん高いし、スケジュールを合わせてもらわなければ無理だけれど、少なくとも芸能人には連絡をとれる窓口と、その人を拘束するために支払うべき価格が提示されていて、事務所はスケジュールを調べる労をとってくれる。
学園祭実行委員をやっていた大昔、大学には毎年、プロダクションの側から大学に「芸能人リスト」みたいなカタログが送られてきて、アイドルから芸人、マジシャンまで様々な人に値札がついていた。たしか半年以上前からの予約が必要だったし、支払うお金は高かったけれど、お金を支払えば必ず来てくれて、芸能人の人たちは契約したその時間きっちり、会場を盛り上げてくれた。
